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UV_EB研究会リスト

放射線研究会リスト

放射線シンポジウムリスト

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61回 放射線科学研究会概要(聴講記

 平成281021日(金)住友クラブ

1. transXend検出器を用いたエネルギー分解コンピュータ断層撮影法(会員ページ )

  京都大学大学院工学研究科原子核工学専攻 教授 神野 郁夫

 X線を電流として測定する従来のコンピュータ断層撮影(CT)では、被検体の寸法やX線管電圧により測定値が変化する。
この状況を打開するため、X線を電流として測定し解析によりエネルギー分布を得るtransXend検出器を開発し、エネルギー分解CT法の研究を行っている。エネルギー分解CTを用いた物質識別、実効原子番号などの測定例を述べ、将来の臨床応用のため,transXend検出器の2次元化法を紹介する。

 

 

2.小型加速器中性子源によるMo-99製造装置の開発(会員ページ )

(株)京都ニュートロニクス 代表取締役社長 平井 敦彦

 核医学検査薬「テクネチウム製剤」の原料となる「モリブデン-99(以下Mo-99)」は100%輸入であり、しかも製造には老朽化した研究炉(原子炉)が使われているため、今後安定供給に向けた対策が急務である。
Mo-99を安価で迅速提供可能にする小型加速器中性子源を利用したMo-99製造装置の開発状況について報告する。

 

 

3.量子ビームを用いた有用微生物資源の創成に関する研究(会員ページ )

量子科学技術研究開発機構 量子ビーム科学研究部門 高崎量子応用研究所放射線生物応用研究部
プロジェクト「イオンビーム変異誘発研究」 上席研究員 佐藤 勝也

 量子ビームを用いた有用微生物資源創成に向けたイオンビーム利用技術の高度化を目指すと共に、外部研究機関と連携して農業・発酵・環境保全などの様々な産業分野で使用されている微生物の突然変異育種技術の開発に関する研究を進めてきた。
本講演では、イオンビーム育種技術の特徴と微生物における主な成果、ならびに利用の現状等について概説する。

 

 

4. 福井大学附属国際原子力工学研究所における放射線・原子力教育の取り組み(会員ページ )

福井大学附属国際原子力工学研究所 教授 福元 謙一

 福井大学附属国際原子力工学研究所(研究所)は福井県嶺南地域の原子力施設を利活用し、北陸・中京・関西地区の大学と共に連携しながら、軽水炉から高速炉までの原子力発電、原子力防災・危機管理、廃止措置および放射線利用の基礎から実学までの研究を行い、同時に国際的な原子力人材育成を行っている。
本講演では研究所の研究・教育・拠点化活動について紹介する。

 

  

60回 放射線科学研究会概要(聴講記

 平成28715日(金)住友クラブ

1. 超音波、プラズマによる水中励起反応場の基礎、比較、応用(会員ページ )

  東北大学金属材料研究所附属産学官広域連携センター 特任准教授 水越克彰

 水中に高出力の超音波を、あるいは水中の金属電極対に高周波パルス電圧を印加すると、励起反応場が発生する。
局所的な高エネルギー場で、ラジカルが発生することなど両者には類似点が多く見受けられるが、これらを比較した例はほとんどない。
本講演では、従前より超音波の化学反応について研究し、近年は水中のプラズマ反応も扱う発表者の研究成果を中心に、両反応場の基本的な性質を比較し、その応用についても紹介する。

 

 

2.サブミクロンの放射線挙動から解き明かす放射線の物質影響(会員ページ )

日本原子力研究開発機構 原子力科学研究部門原子力基礎工学研究センター
環境・放射線科学ディビジョン放射線挙動解析研究グループ 研究員 小川達彦

 放射線によっておこる化学現象は、材料開発や放射線検出などに幅広く応用されている。
しかし放射線化学現象は、放射線のエネルギーを2倍にすると、100倍になったり見えなくなったりと、予測が難しい分野と思われてきた。
そこで我々は、化学現象が起こるサブミクロン領域における放射線挙動に注目することで、放射線化学現象の不規則に見える変化を解明しようとしている。進みつつあるその最前線を紹介する。

 

 

3.レーザーコンプトンγ線による高速陽電子の材料研究への応用
−NewSUBARU放射光施設における陽電子ビーム装置の開発−(会員ページ )

大阪府立大学大学院工学研究科マテリアル工学分野 准教授 堀 史説

 陽電子を用いた物質研究は、放射性同位元素の使用や専用加速器の必要性などからあまり広く利用されていない。
我々は放射光施設NewSUBARUにおいて蓄積リング内電子へのレーザー照射で発生するレーザーコンプトンγ線を利用して、単純で小型なシステムで陽電子生成から物質内に入射して原子レベルの欠陥検出可能な装置開発を進めてきた。
本講演ではそれらの仕組みと現状、また実際に物質内に注入した陽電子消滅実験の例を紹介する。

 

 

4. 103番元素でみつけた周期表の綻び
−103番元素ローレンシウムの第一イオン化エネルギー測定に成功−(会員ページ )

日本原子力研究開発機構先端基礎研究センター
重元素核科学研究グループ 研究副主幹 佐藤哲也

 元素周期表は、元素を原子番号の順に並べると、その化学的性質が周期性を示すことを表しており、化学者にとって地図に等しい。
ところが、原子番号が大きくなると、この周期性が成り立たなくなる可能性が指摘されている。
今回、我々は高温の金属表面で起こる表面電離イオン化過程を応用した新しい手法を開発し、数秒に1個程度しか得ることができず、寿命も30秒ほどしかない103番元素ローレンシウム(Lr)の第一イオン化エネルギーの決定を初めて実現した。
得られた結果は、元素の化学的性質を決める電子の配置が、Lrでは周期表からの予想と異なることを強く支持するものだった。
講演では、Natureの表紙を飾った本成果について詳しく紹介するとともに、その後の議論についても紹介する。

 

  

59回 放射線科学研究会概要(聴講記

 平成28415日(金)住友クラブ

1. 結晶表面から深さ1nm以内の結晶配向情報を検出する走査電子線顕微鏡観察(会員ページ )

 

  関西学院大学 理工学部 先進エネルギーナノ工学科 教授 金子 忠昭

 

 次世代パワー半導体材料基板(SiCGaN)の高品質化に向け、単結晶表面の直下1nm以内の1分子層ごとの結晶配向情報(テラス表面終端特性、ステップ端化学的特性、歪情報)を、深さ分解能0.25nm、水平方向分解能1.5nmで検出する、低加速電子線を用いた初めての表面マッピング装置を現在開発している。
SiC単結晶を標準試料化することにより,従来のSEM観察では困難であったナノレベルの結晶情報を定量化する手法と可能性について紹介する。

 

 

 

2.光で鉄の原子核を光速の20%程度まで加速(会員ページ )<

 

量子科学技術研究開発機構 関西光科学研究所 レーザー駆動粒子線加速研究グループ 西内 満美子

 

  光(超高強度短パルスレーザー)と、固体薄膜とを相互作用させ、ほぼフルストリップ状態の鉄の原子核が0.9GeV もの高エネルギーにまで加速して取り出せることが実験的に示された。
この技術は、既存の加速器イオン源技術ではなかなか達成が難しいと考えられる多価重イオンを、数十フェムト秒という極短時間で作り出し、かつ同時に瞬時に高エネルギーに加速できるため、まったく新しいタイプの小型のイオン源開発として非常に有望である。

 

 

 

3.レーザーを用いた低侵襲な診断・治療技術の開発(会員ページ )<

 

大阪大学 大学院工学研究科1、大学院生命機能研究科2、大阪大学 国際医工情報センター3
准教授 間 久直1、 教授  粟津 邦男1,2,3

 

  レーザーは単色光源であることから、生体内分子や薬剤分子の光吸収ピークにレーザーの波長を合わせることで、様々な分子の中で特定の分子のみにエネルギーを吸収させ、正常な組織には低侵襲な診断・治療を行うことができる。
本講演では、中赤外線レーザーによる分子振動の選択的な励起を利用した動脈硬化、早期消化管癌、結石等の診断・治療、および光感受性薬剤と可視光レーザーを用いた光線力学療法によるがんの診断・治療について述べる。

 

 

 

4. 捏造された直線閾値なしモデルと進化の過程で獲得されたホルミシス(会員ページ )<

就実大学 名誉教授  須藤 鎮世

  福島の一時帰還者に対するモニタリングのボランティア活動を契機に、原点に帰って放射線の影響を調べてみた。その結果に基づき、主に次の3点に重点をおいてお話したい。
@ 直線閾値なしモデルは捏造された根拠のない仮説である。
A 広島・長崎の被爆者の生涯調査は、直線閾値なしモデルを支持しない。
B 放射線が生物にとって有益な適応応答(ホルミシス)を誘導するのは、進化の過程で獲得した恒常性維持の一環と思われる。

 

  

58回 放射線科学研究会概要(聴講記)

 平成271018日(金)住友クラブ

1. 核融合炉材料開発の現状 〜 微小試験片による熱拡散率測定技術開発 (会員ページ )

  大阪府立大学地域連携研究機構放射線研究センター 准教授 秋吉 優史

 現在ITERなどの核融合炉開発が進められているが、ダイバータ部の材料開発が難航している。
高い熱負荷、中性子照射といった極めて過酷な環境で用いることの出来る材料として、タングステン材料や、SiCなどのセラミックスが検討されているが、これらの材料の熱拡散率が照射により低下することが大きな問題となっている。
照射後試料の評価が必要であるが、照射体積や放射能低減のために微小試験片での測定技術の開発について紹介する。
背景
現在、ITERなどの核融合炉開発が行われているが、炉壁材料、特にダイバータ材料の開発が遅れており、その開発が急がれている。
ダイバータは10MW/m^2を超える極めて高い熱負荷を中性子照射環境で受け、ブラズマに対する耐スパッタリング性能やトリチウムに対する小さなインベントリーが求められるなど、材料にとって極めて過酷な要求をされている。 様々な角度からの検討で、タングステン材料と、SiCなどのセラミックス材料が候補として考えられているが、照射環境下での熱物性評価はほとんど行われていない。
核融合炉ダイバータ材料の開発を進める上で、熱物性評価は極めて重要であり、現在日米科学技術協力事業核融合分野での、原型炉プラズマ対向機器開発のための要素技術の工学的評価プロ ジェクト:PHENIX (PFC evaluation by tritium Plasma, HEat and Neutron Irradiation eXperiments)では日米双方のトップクラスの専門家の間で照射時の熱物性評価の重要性が認識されている。
 


2.
磁気ハイパーサーミア療法の確立にむけて
(会員ページ )

大阪大学大学院工学研究科 准教授 中川 貴

  磁気ハイパーサーミア療法とは、高周波磁場を印加すると発熱する発熱体をがん患部に集積あるいは挿入して、がんを局所的に加温して治療する方法である。
この治療法は放射線療法と相性がよく、併用するとがんの治療効果が上がると言われている。
磁気ハイパーサーミア用の発熱体と磁場発生装置の双方の開発の現状を紹介する。
まとめ
様々なタイプの磁気ハイパーサーミア用発熱体の発熱特性を評価し、用途に応じて使い分けが可能な3種類の発熱体を紹介した。
しかし、生体適合性が高く、発熱効率のよく、自己温度制御型である発熱体はまだ開発できておらず、さらなる研究の余地がある。
また、臨床に利用できる磁場発生装置で発生できる高周波磁場の強度は50 Oe-rms程度が限界であると思われる。
したがって、より低周波数でより弱い磁場でより発熱する発熱体の開発と歩調を合わせて磁場発生装置をデザインしていかなくてはならない。
 

 

 3.ホウ素中性子捕捉療法のためのサイクロトロンを用いた加速器中性子源(会員ページ )

京都大学原子炉実験所 特定准教授 田中 浩基

  京都大学原子炉実験所と住友重機械工業は、30MeV1mAの陽子ビームを供給可能なサイクロトロン加速器とベリリウムターゲットの組み合わせによる加速器中性子源の開発に成功した。平成213月より中性子発生試験を開始し、治療可能な熱外中性子束を供給することが可能となり、物理実験、動物・細胞の照射試験を経て、平成2410月に世界で初めて加速器中性子源によるホウ素中性子捕捉療法の治験を開始した。本講演ではこの加速器中性子源の詳細について紹介したい。
はじめに
ホウ素中性子捕捉療法(Boron Neutron Capture Therapy BNCT)10Bと熱中性子との核反応によって生じるアルファ粒子とリチウム原子核によってがん細胞を死滅させる治療法である。
アルファ粒子とリチウム原子核の細胞内での飛程はそれぞれ9μm5μmと細胞の大きさよりも短いことから、がん細胞に集積しやすいホウ素薬剤を用いることで、正常細胞に対する損傷を少なくすることが可能となる。
このBNCTの原理は中性子が発見された1932年の4年後に提唱された。BNCTを実施するためにはがん細胞に選択的に集積するホウ素薬剤と、強力な中性子源が必要となる。1951年に世界で初めてBNCTの臨床研究が実施されてから、これまでに研究用原子炉を用いて約1000例のBNCTの臨床研究が実施されてきた。 このうち550例は京都大学研究用原子炉(Kyoto University Research Reactor:KUR)の重水設備を用いて実施されてきた。
一方で、原子炉の老朽化による休止、都市部へ新規で設置できないことから、1980年代からBNCT用加速器中性子源の研究開発が世界の多くの研究施設で行われてきたが、加速器の電流不足、ターゲットの熱負荷などの課題があり実現に到っていなかった。
京都大学原子炉実験所と住友重機械工業株式会社は上記課題を克服し2012年に世界で初めて加速器によるBNCTの臨床試験を開始した。

  

4. 加速器中性子源の産業利用に向けた応用(会員ページ )

名古屋大学大学院工学研究科 特任教授 鬼柳 善明

  中性子はX線より透過力が強いこと、また水素などの軽元素が見やすいなどの特徴があり、大型のJ-PARC中性子源や小型加速器中性子源を用いて、産業応用が進められている。
日本の中性子源、全く新しい方法としてのパルス中性子透過法による鉄鋼材料の結晶構造、結晶配向、結晶子サイズ評価、また、小型加速器を用いた通信機器の宇宙線中性子によるソフトエラーなどの最近の応用例について紹介する。
はじめに(抄)
これまでも中性子は産業分野に使われてきたが、東海村の大型加速器施設J-PARCの中性子源が2008年に完成し、世界トップレベルの施設として稼動したこと、また、最近、理研や京都大学などの小型加速器中性子源が建設されたことなどもあり、中性子の産業利用がこれまで以上に推進される環境になってきている。
さらには加速器中性子源のパルス中性子を利用した新しいエネルギー分解型のイメ一ジングなども開発され、新しい応用分野も開拓されてきている
。 このような状況のもと、今まで以上に産業利用の機運が高まっている感がある。
ここでは、日本の中性子源の現状について最初に述べ、その応用として産業分野で行われている中性子イメージング実験と新しい応用である通信機器の中性子によるソフトエラ一の加速実験の例を紹介する。

  

 

57回 放射線科学研究会概要 (聴講記)

 平成27717日(金) 住友クラブ 

1. ナノクラスターイオンの生成とビーム応用(会員ページ )

  京都大学大学院工学研究科附属光・電子理工学教育研究センター 教授  高岡 義寛

 様々な方法で、固体、液体、気体材料からクラスターを生成し、クラスターの構造解析やサイズ分析を行うと共に、そのビーム応用について永年、研究を行ってきた。
その中から、従来のイオンビーム技術の限界を打破する材料プロセス技術として、国内外で広く注目されているナノクラスターイオンビームの魅力について紹介する。
イオンの特質(抄)
イオンは電子と同様に電荷を持った荷電粒子であり、
@印加する加速電圧によってイオンの加速エネルギーを自由に制御できる。
A電流量として1個ずつイオンの計測ができる。 さらに、
Bイオンの走行方向を電界や磁界によって制御でき、集束イオンビームや大面積イオンビームとして活用できる。
こうした3つの特質を持つイオンビームは、蒸着、加工、注入プロセス技術として、あるいはエネルギーや物質を輸送できるビーム応用技術として、様々な学問分野や産業分野で利用されている。
さらに、個々のイオンが持つ数エレクトロンボルト(eV)の運動エネルギーは、粒子の集団的特性である温度(T)に換算すると数万度となるので、超高温状態における熱プロセスが斯待できる。
しかし、数eVの超低エネルギーのモノマーイオンは、空間電荷効果によってビーム輸送が極めて困難となるので、熱プロセスへの応用には至っていない。

 

   2.シース、プラズマから固体への輸送を支配する境界層(会員ページ )

大阪府立大学大学院工学研究科量子放射線系専攻 准教授  松浦 寛人

  プラズマは気体より高いエネルギー状態にあり、内部での反応のみならず、これに接する固体表面の改質作用の応用が長年にわたって進められてきた。プラズマの巨視的電気的中性を保持するため、プラズマに接する固体表面はシースと呼ばれる薄い電気的境界層で覆われ、プラズマからの粒子や熱の輸送を支配している。本講演では、様々なプラズマからの熱流束計測を通して明らかにされた、シースを支配する基礎過程について概説する。
まとめ
本講演では、広いパラメータ範囲にわたるプラズマとシースに対する熱流束計測について概説した。プラズマに面する固体表面への熱流束は、プラズマプロセスの製品性能、プラズマ医療の適用性、宇宙往復輸送機の保全性、ダイバーター版の寿命など、様々なプラズマ分野でのキーパラメーターとなる。
本講演で見た様に、バイアス電圧や二次電子などを正しく考慮した解析を行わない限り、プラズマ壁相互作用の理解と、プラズマの精密な利用は不可能であることを述べて結びにしたい。
 

 

 3.イオン・プラズマ照射材料の光触媒への応用(会員ページ )

大阪市立大学複合先端研究機構 教授 吉田 朋子

 Heプラズマをタングステン表面に照射すると樹枝状のナノ構造が自発的に形成されることがプラズマ・核融合分野におけるダイバータ実験において発見された。
この樹枝状ナノタングステン表面を酸化した材料を光触媒に応用したところ、紫外から近赤外に渡る広帯域の光に応答し、有機物分解反応を進行させることを見出した。本研究では、材料表面酸化状態と分解活性との関係を調べ、活性サイトや反応機構について探究した。
まとめ(抄)
本研究では,プラズマ照射をタングステン表面ナノ構造化の新しい手法として捕らえ,この樹枝状タングステンを酸イヒして得られるWO3を使って高活性且つ新奇な太陽光応答型光触媒を開発しようと考えた。
具体的には,Heプラズマ照射を行ったW板表面を酸化処理することによって比表面積の大きなWO3ナノ材料を作製し,この材料の表面構造や光学特性を調ベ,光触媒としての活性を評価した。  

 

 4. 空間電荷効果が支配的な荷電粒子ビーム物理工学とその応用(会員ページ )

長岡技術科学大学原子力システム安全工学専攻 准教授 菊池 崇志

  粒子加速器によって生成される荷電粒子ビームは、素粒子・原子核物理から工業・産業分野へと幅広く利用されている。
例えば、次世代のエネルギー源として期待される核融合発電の一つの手法である重イオンビームを用いた慣性閉じ込め方式では、kA級の大電流ビームが要求される。このような密度の高い粒子ビームでは、ビーム粒子間の相互作用が強く起こり、空間電荷効果が支配的な挙動を示す状態となる。このようなエキゾチックな荷電粒子ビームの物理・工学およびその応用例について紹介する。
はじめに:空間電荷効果が支配的な荷電粒子ビーム
荷電粒子ビームは、「ある一方向に揃って飛んでいる荷電粒子の束」であるが、実際には主として飛んでいる向き(進行方向)に対して垂直な方向(半径方向)へ広がりつつ輸送される。その半径方向への広がりを抑えるため、ビームの輸送ラインに沿って電磁石を配置して、ビーム径の発散を抑えるような磁場配意を工夫しビーム輸送を行う。
このビームを発散させる力としては、外部から印加される収束磁場との不整合のように外部要因によるものや、ビームを構成する粒子の「都合」による内部要因がある。
このビーム自身の「都合」による発散要因としては、熱運動によるものと空間電荷効果によるものがある。電磁石などによる外部からの抑制力と、熱運動と空間電荷効果によるビーム自身の発散力が釣り合うところで、ビーム半径が決まり、輸送が行われる。

 

56回 放射線科学研究会概要 (聴講記)

 平成27417日(金) サンエイビル

1.日本は脱原発という間違いを正せるか?(会員ページ )

  ジャーナリスト  梶原 誠一

 海外の専門家は「日本はエネルギー資源がないのになぜ原発を停止するのか。電力を何で作るつもりか」と強い疑問を口にする。
今、停電が起きていないのは奇跡のような状態で、1日100億円使って石油や2週間しか備蓄できない天然ガスを海外から買い、古い火力発電をフル稼働させているが、こんな綱渡りが続くはずはない。
供給途絶リスクは常にあり、原発より深刻な温暖化による異常気象は悪化する一方だ。「資源ゼロ国」という重大問題を国民が理解できず、原発事故ばかりを強調してきた政治家、マスコミはいずれ責任を糾弾されよう。
これは科学より世論を行動基準にする民主主義の欠点が出ているからである。また政治家が地球科学、エネルギーにあまりに無知であることに起因している。
とくに東電事故時に政権を握っていた民主党は、次の選挙を意識して「即原発ゼロ」を打ち出す過ちを犯した。
国民に「エネルギー源確保、地球環境保全」を棚上げさせ、「原発怖し」を蔓延させた。
地球と日本の未来に重大な禍根を残す「反原発」世論の背景に、「1票ほしさに真実を説くことをためらわせる政治制度」があることを忘れてはならない。
この間違った風潮を修正するにも、政治家、メディアの役割は大きく、これらの資質改善ができるか否かが課題だ。  

2.福島第一原発のミュオン散乱法測定(会員ページ )

(株) 東芝電力システム社 電力・社会システム技術開発センター 電気計装システム開発部 宮寺 晴夫

  東日本大震災で福島第一原発が危機的状況となったのを受け、3.11の翌週にはロスアラモス国立研究所(LANL)でミュオン散乱法を用いた原子炉内状況解明の机上検討が行われ、3月末にプロジェクト計画を日本側に提案した。2013年夏に東芝の研究炉(NCA)にて、福島第一の1/10スケールで実証試験を実施したところ、1ヶ月の測定でUO2燃料など炉内構造物を30mmの分解能で画像化することに成功し、20147月に東芝が主導しLANLが参加する形で、国家プロジェクトがスタートした。福島第一での測定は、2015年中を予定している。
プロジェクトの経緯と現状
2015
1月現在、東芝にて検出器システムの組立試験と、年内の2号機への設置に向け、設置工法o工事計画の詳細を詰めている。
設置工法・工事計画はコンテナスキャナの経験のある米Decision Sciences社が概念設計を行い、東芝の須藤が現場状況に合わせた詳細設計を行っている。
原子炉建屋前設置の検出器については、遮蔽体と一体化させ福島第一まで海上輸送し、そのまま大型クレーンで設置できるが、一方でタービン建屋オペフロへは幅1m未満の搬入路を通る必要がある上にオペフロでは重機が使えない。 そこでモジュール化した検出器をオペフロに運び込み、人海戦術で組み立てる計画である。
建屋前検出器は、まず地上に設置しRPV底部を画像化し、その後、10m嵩上げし燃料棒集合体位置の測定を行う。
測定はそれぞれ6ヶ月程度を予定しているが、検出器を追加設置することができれば測定斯間の短縮、視野増大、分解能向上を見込める。
本プロジェクトは経産省、国際廃炉研究開発機構、東京電力より資金を得て進めている。
プロジェクト立ち上げ時は、LANLや米国エネルギー省のグラント、及び米国市民からの寄付金で研究開発を進めた。
 

3.ミバエ類の根絶と、それ以降の南西諸島における新たな放射線不妊化虫放飼法の挑戦(会員ページ )

岡山大学大学院環境生命科学研究科 教授  宮竹 貴久

 2013年に沖縄本島の西に位置する久米島から、アリモドキゾウムシという名前のサツマイモ害虫の根絶が達成された。
この虫は海外から南西諸島にやってきて、その分布を広げつつある侵入害虫である。南西諸島では1993年に不妊虫放飼法によってウリミバエの根絶が達成されたあと、ゾウムシ類の根絶に向けた取り組みが展開されてきた。
ミバエ類とゾウムシ類の根絶に取り組む現状について、本講演では紹介させていただきたい。
はじめに(抄)
沖純県と鹿児島県を含む南西諸島では、1971年から1993年にかけて放射線を照射することでウリミバエを不妊化して、このハエの根絶を達成した。
この根絶方法は不妊虫放飼法と呼ばれている。その後、サツマイモ害虫であるアリモドキゾウムシCylas formicarius (Fabricius)も不妊虫放飼法によって根絶が可能であるか、模索が続けられてきた。
そして、ついに、2013年に沖?本島の西に位置する久米島から、アリモドキゾウムシの根絶が達成された。
 

4. 真空紫外・軟X線光源HiSORで何が出来るか:現状と展望(会員ページ )

広島大学放射光科学研究センター 教授  佐々木 茂美

  低エネルギー電子蓄積リングHiSORVUV・軟X線域の小型放射光源リングであり、直線部に挿入されているアンジュレーターを用いて波長可変で種々の偏光特性をもつ高輝度放射光を発生させることができ、世界最高分解能の光電子分光装置などを用いて最先端の物質科学研究を行っている。講演ではHiSORの現状と、ここで開発された新しい放射光利用計測技術、放射光の新奇な性質、それらの応用可能性について展望する。
はじめに(抄)
広島大学放射光科学研究センターHiSORの光源リングは1996年から現在に至るまで放射光利用研究に供されている。
現在のリングは住友重機械工業製のAURORAに挿入光源を設置可能な2ヶ所の直線部を設けたレーストラック型のリングで、2個の180°偏向常伝導電磁石からは、2.7 Tという強力な磁場で、電子ビームエネルギー700 MeVながら、臨界波長1.42nm (臨界光子エネルギー873 eV)の放射光を多くのビームラインに供給している。
 

  

 

55回 放射線科学研究会概要 (聴講記)

 平成261017日(金) 住友クラブ

1.加速器中性子源と位置敏感型比例計数管による熱外中性子検出器の開発 (会員ページ )

  大阪府立大学大学院工学研究科 量子放射線系専攻 宮丸 広幸

 新しいがん治療法として期待されているホウ素中性子捕捉療法(BNCT)では中性子線が治療に用いられる。
近年、この中性子線を従来の原子炉ではなく小型の加速器により発生させ治療に用いる“加速器中性子源”の開発が盛んである。
本講演ではこれまでに行ってきた加速器中性子源に関連した実験やシミュレーションを紹介すると共に、現在開発を進めている位置敏感型比例計数管による熱外中性子検出器について報告する。

 

2.サイクロトロンの工業利用サービス (会員ページ )

住重試験検査株式会社 開発部  鵜野 浩行

  加速器は素粒子・原子核物理の基礎研究に始まり、医療分野での診断・治療の使用と幅広い分野で用いられている。
住重試験検査鰍ナは医療用小型サイクロトロンを使用して工業利用サービスを展開している。
本講演では工業利用サービスとして展開中の中性子ラジオグラフィ、半導体へのイオン照射、薄層放射化摩耗測定について紹介する

 

3.Hitzにおける電子線滅菌プロジェクト(会員ページ )

日立造船株式会社精密機械本部システム機械ビジネスユニット
電子線滅菌プロジェクト室 坂井 一郎

 近年、国内外の飲料向け無菌充填ラインは電子線によるドライ滅菌方式へと移行が始まっている
日立造船は、築港工場内に電子線エミッタ製造設備を整備し、ボトル内面を直接照射、滅菌するITB方式(In the bottle)の電子線エミッタの生産を開始、これを搭載する滅菌装置の設計、製作を行っている。本講演ではITB方式電子線エミッタの特徴や、滅菌装置の概略について紹介する。

 

4. 福島第一原発事故による水産物汚染の現状(会員ページ )

()水産総合研究センター 森田 貴己

  20113月に生じた東京電力福島第一原子力発電所の事故は、日本の水産業に甚大な被害をもたらしたが、事故から3年半以上が経過し、福島県産の水産物でさえ汚染状況は急速に改善している。
しかしながら、現在でも福島県では、一部の試験操業を除き漁業活動を自粛している。
講演では、福島県産の水産物汚染や漁業の現状、そして未だ継続している汚染水漏洩について紹介する。

 

  

54回 放射線科学研究会概要 (聴講記)       

 平成26725日(金) 住友クラブ

1. X線非弾性散乱を用いたフォノン物性 (会員ページ )

  (公財)高輝度光科学研究センター利用研究促進部門 構造物性IIグループ
非弾性散乱チーム   筒井 智嗣

 フォノン物性においてフォノンの分散関係を知ることは、特に対象物質の構造相転移や電子・格子相互作用を議論 する上で重要である。
フォノン分散関係を知るためには、meV程度の分解能が回折実験と同等の波長の光ないしは物質 波で達成される必要がある。
3世代放射光源の利用により従来は中性子だけで可能であったフォノン分散の観測がX線 でも可能になった。
講演では、X線非弾性散乱の原理と最近の研究成果について述べる。

 

2.セラミックス材料における照射誘起準安定相の電子線構造解析(会員ページ )

九州工業大学大学院工学府物質工学専攻マテリアル工学コース 教授 石丸 学

  材料に照射を施すと欠陥の蓄積により、通常の手法では実現することが難しい準安定相がしばしば形成される。
これらの準安定相の構造情報は、材料の損傷過程の解明や新規機能性材料の創製を行う上で必要不可欠である。
本講演では 、イオン照射を施したセラミックス材料に出現する準安定結晶相およびアモルファス相の構造を、透過電子顕微鏡法により解析した結果について報告する。

 

3.高エネルギーイオンビームによるフッ素樹脂表面の三次元構造創製(会員ページ )

()日本原子力研究開発機構 高崎量子応用研究所放射線高度利用施設部
ビーム技術開発課 喜多村 茜

 MeV級のイオンマイクロビーム描画技術及びkeV級のイオン注入法を用い、フッ素樹脂にマイクロメートルオーダーの 三次元微小構造を作製する技術について発表する。
本技術によって加工できる構造を示し、イオンビームが材料にもたらすいくつもの照射効果が、相互にかつ複雑に影響し合うことで加工が実現していることを述べる。

 

4. 理研 RIビーム・バラエティー(産業利用まで(会員ページ )

()理化学研究所 仁科加速器研究センター.共用促進・産業連携部
産業連携チームリーダー  吉田 敦

  理研RIビームファクトリー(RIBF)では、大強度で高〜低エネルギーの多様なRIビームを供給できる。
世界最先端の高エ ネルギーRIビーム施設(BigRIPS)では、同位体の存在限界付近の短寿命RI核について学術研究が行われている。
一方 、低エネルギーRIビーム施設 (東大CRIB)では、安定核近傍の長寿命RIビームの産業利用を推進している。その一例として、機械部品のリアルタイム摩耗検査などを紹介する。

 

  

53回 放射線科学研究会概要 (聴講記)

 平成26418日(金) 住友クラブ

1. 「ふげん」実機材を用いた高経年化調査研究 (会員ページ )

  日本原子力研究開発機構安全研究センター
高経年化評価・保全技術研究グループ 阿部 輝宜

  日本原子力研究開発機構(JAEA)では、25年間の長期運転後、現在廃止措置が進捗中である「ふげん発電所」の実機材料等を用いて、原子力発電所の高経年化対策の充実を目的とする研究を、原発や研究機関等が集積する福井県下で実施してきました。
本講演では、以下の最新の成果について報告します。
@保全技術等有効性確認試験(配管減肉)、
A2相ステンレス鋳鋼の熱時効脆化に関する研究
B「ふげん」SCC対策技術の 有効性確認、
C研究成果の可視化

 

2. ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)に用いるホウ素薬剤の開発動向(会員ページ )

大阪府立大学21世紀科学研究機構・BNCT研究センター
特認教授 切畑 光統

  Locher が提唱したホウ素中性子捕捉療法(BNCT)は、78年を経て新たな実現の時代を迎えようとしています。 本講演では、BNCTの最近の動向について概説した後、基幹要素技術である10B-ホウ素薬剤およびPET(陽電子断層撮 影法)用ホウ素プローブに焦点を当て、開発コンセプト、現状と課題、開発動向等について解説します。

 

3. 加速器質量分析による古文化財の放射性炭素年代測定(会員ページ )

名古屋大学年代測定総合研究センター 教授 中村 俊夫

 加速器質量分析は,放射性炭素年代測定の分野に大革命を起こしました。
数ミリグラムのごく微量の炭素資料を 用いて,短時間のうちに,高精度で幅広い年代範囲の年代測定を可能にしました。
今や,様々な,貴重な古文化財に適用され,真贋判定を含めて古文化財の成立年代の高精度な推定に盛んに利用されています。その成果をご紹介します。

 

4. 福島原発事故から学んだリスクコミュニケーションのあり方と専門家の役割(会員ページ )

京都大学名誉教授 京都大学放射線生物研究センター
特任教授 渡邉 正己

  福島原発事故は、我が国に備えられた危機に対する対応システムがまともに機能しないことを暴露しました。
その原因を探り、システムを再構築することが安全な国作りに必須ですが、事故後3年を経ようとする現在も殆ど進んでおりません。
本講演では、講演者が福島県で展開した放射線の健康影響に関するQ&A活動 の経験をもとに「科学技術がもたらした危機に対して科学者がどのような責任を持つか?」について到達した私論を紹介します。

 

  

52回 放射線科学研究会概要 (聴講記)      

 平成251025日(金)サンエイビル

1. エネルギー粒子による金属の照射損傷メカニズムを探る(会員ページ )

  京都大学原子炉実験所 研究員(京都大学名誉教授) 義家 敏正

  原子力材料の多くは中性子等の高エネルギー粒子の照射下で用いられる。
高エネルギー粒子は材料に損傷を与え材料特性に影響を与える
。 国内で初期に建設された原子炉圧力容器鋼の経年変化が最近問題になっているように、解明されていない現象がまだ残されている
。中性子を中心に、イオン、電子照射による金属材料の照射損傷形成メカニズムについて透過電子顕微鏡観察結果を中心に紹介する。

 

2.地層処分環境での炭素鋼オーバーパックの耐食性(会員ページ )

大阪府立大学大学院工学研究科 講師 井上 博之

  高レベル放射性廃棄物のガラス固化体を収容する金属製の耐圧容器(オーバーパック)は、定置される地層処分環境において、1000年以上の耐食寿命を有することが要求される。本講演では、処分環境での炭素鋼オーバーパックの耐食性や寿命評価の考え方について述べる。また、筆者らの取り組みを中心に、 炭素鋼オーバーパックの信頼性向上を目的とした最近の研究成果を紹介する。

 

3. 放射線と甲状腺 (会員ページ )

福島県立医科大学・医学部放射線健康管理学講座教授 大津留 晶

 東日本大震災に引き続く東電福島第1原発事故による原子力災害は、多くの方々が環境から受ける低線量被ばくについて心配されている。
原発事故後2年余りの福島の現況を、これまでの原爆やチェルノブイリ原発事故の放射線健康影響研究とを比較するとともに、現在、私達が取り組んでいる県民健康管理調査の中で、放射線と甲状腺を中心に進捗状況をご紹介する。

 

4.負ミュオン特性X線を用いた非破壊多元素同時分析(会員ページ )

大阪大学大学院理学研究科 助教 二宮 和彦

 X線分析は貴重な考古学資料の非破壊分析をするのに適した分析法の一つであるが、物質の表面でしか高い感度が得られない。
それに対して加速器で生成される素粒子である負ミュオン粒子を物質に入射すると、透過力の強い高エネルギーの負ミュオン特性X線が放出され、物質内部まで感度を持った蛍光X線分析が可能となる。
本講演では負ミュオン照射による非破壊元素分析手法の原理について、また一連の研究成果について概説する。

 

  

51回 放射線科学研究会概要 (聴講記)      

 平成25719日(金) 住友クラブ

1.時間分解光電子顕微鏡(PEEM)による磁気ダイナミクス研究の新展開(会員ページ )

  (公財)高輝度光科学研究センター 利用研究促進部門 大河内 拓雄

 X線を用いた光電子顕微鏡(PEEM)は、放射線励起による放出電子分布を観測する投影型の顕微鏡装置で、数10100 nmの分解能での局所XAS分光や、磁気円二色性(MCD)を利用した元素別磁区マッピングが可能である。
SPring-8
BL25SUビームラインでの時間分解(ポンプ・プローブ)観測システムを用いた利用研究の例や、測定システムの今後の開発指針などを紹介する。

 

2. イオンと物質表面の相互作用 (会員ページ )

立命館大学・理工学部・物理科学科 城戸 義明

  低−高速イオンと固体表面との相互作用によって顕現する特有の効果、 散乱スペクトルの非対称性、非平衡電荷分布、かすめ衝突効果、Lewis 効果、最表面吸着原子の零点振動に起因するドップラー効果等について解説・紹介を行う。
この他、 高分解能イオン散乱・弾性反跳スペクトル解析の基礎と、 いくつかの応用例についても紹介したい。

 

3. 放射光を用いて放射線の生物作用のメカニズムを探る (会員ページ )

(独)高エネルギー加速器研究機構 物質構造科学研究所 宇佐美 徳子

 高エネルギー加速器研究機構 (KEK) の放射光施設フォトンファクトリーでは、放射光の「エネルギー可変」「高輝度」といった特徴を活かして、放射線生物作用のメカニズムを探る研究および装置開発を行っている。
細胞中の特定の元素を狙った単色X線 照射実験、個々の細胞(の一部)を標的とした照射とその後の追跡が可能な「放射光マイクロビーム細胞照射装置」を用いた実験などについてご紹介する。

 

4. 高輝度レーザーによる物質改質・加工(会員ページ )

  レーザー技術総合研究所 藤田 雅之

  電磁波であるレーザー光の物質中でのエネルギー吸収過程に関して 解説すると共に、フェムト秒レーザーに代表される高輝度レーザーを用いた物質の改質や加工現象について講演する。
フェムト秒レーザーを用いた加工においては照射レーザーフルーエンスに応じて、熱影響が無視できるアブレーション加工、サブミクロンの微細周期構造形成、結晶構造の相変化等、特徴ある加工現象が誘起される。

 

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