HPトップ頁

UV_EB研究会リスト

放射線研究会リスト

放射線シンポジウムリスト

 

平成27年度ONSA賞及びONSA奨励賞授賞講演 (授賞記念写真)

[ONSA] EUV レジストの開発

兵庫県立大学 高度産業科学技術研究所所長 教授 渡邊健夫

 ニュースバルにおいて世界でOnly Oneの装置開発を進めてきた。レジストの開発研究を通じて、EUVリソグラフィ技術開発に大きく貢献した。学術研究成果の産業利用にも尽力し、これらの装置を産業界に共用することで、放射光の利用を促進してきた。

[ONSA奨励賞 ] チャバネアオカメムシにおける光周性の神経内分泌機構

大阪市立大学 大学院理学研究科後期博士課程 (現在は京都大学大学院理学研究科 研究員) 松本圭司

 チャバネアオカメムシを用いて、光周期による卵巣発達に必要な幼若ホルモン(JH)合成活性の調節機構について研究を行ってきた。この成果は、昆虫の季節による生活史調節の神経メカニズムの解明に繋がり、昆虫生理学・神経生物学において大きなインパクトを与えることが期待される。

 

平成26年度ONSA賞及びONSA奨励賞授賞講演 (聴講記) (授賞記念写真)

[ONSA] 核融合プラズマおよび大気圧プラズマの計測と応用に関する研究(会員ページ)

大阪府立大学地域連携研究機構・准教授 松浦 寛人

 プラズマは物質の第4形態とも称され、通常の気体に放電等の過程でエネルギーを注入して生成されるため、高いエネルギ一状態にあり、周辺の固体や液体に常にエネルギ一を伝達する。しかし、この熱流束はプラズマと固体との間のシースと呼ばれる境界層で制限される。
このシースの構造はプラズマ状態のみならず、固体の物性や表面反応に依存するため、理論的な予想は極めて困難であり、プラズマの利用の為には実験的な熱流束の計測法の開発が必要である。
授賞者は、広く利用されている誘電体バリア放電型のブラズマジェットの熱流束を日本で初めて定量的に評価した。
さらに、プラズマ中に多量に生成されるラジカルの表面反応が熱流束に及ぼす寄与が無視出来ないことを逆に利用して、触媒プローブ法という新しいラジカル計測法の開発を行い、新たなプラズマプロセスの分野を開拓した。

[ONSA奨励賞 ] 小動物用マイクロCTを用いた生体微細構造評価と病態モデルへの応用(会員ページ)

大阪大学医学系研究科保健学専攻 医用工学講座・助教  齋藤 茂芳

 病理組織学検査は、脳や骨髄などの中枢神経系の微細冓造、組織特異的な染色による病態評価が可能であるが、脳骨髄全体に渡る多断面での評価には多くの労力を要する。
一方、マイクロCTを用いた場合、白質と灰白質のCT値の差はほとんどないため中枢神経系の評価には向かないが、Ex-vivoにおいてマウスの脳および脊髓組織に対し、造影剤浸透下でのマイクロCT画像を取得し、脳の白質および灰白質の同定、詳細な白質線維の描出を行った。
またマウス脊髓組織の高磁場MRI画像とマイクロCT画像、免疫染色との比較を行い、成長遅延マウスの大脳の構造異常を、マイクロCT画像を基にした形態計測および免疫組織により明らかにした。

 

平成25年度ONSA奨励賞授賞講演 (聴講記)(授賞記念写真)

1.放射光その場観察を利用した新しい水素貯蔵合金の開発(会員ページ )

(独)日本原子力研究開発機構量子ビーム応用研究部門・研究副主幹 齋藤 寛之

 放射光その場観察と高温高圧合成法を組み合わせることで、アルミニウム系合金の侵入型水素化物など、これまで報告例の無い新しい水素貯蔵合金の合成に成功した。放射光その場観察により高温高圧下での合成条件を迅速に決定することを可能とした。

平成24年度ONSA賞授賞講演(聴講記)(授賞記念写真)

1.有機シンチレーション物質の高性能化に関する研究(会員ページ)

京都大学原子炉実験所 中村 秀仁

 放射線計測はなじみが薄く、ハイテクと思われているが、ごく身近にある物質(プラスチック)でも十分な計測手段になることを、実証しその物性を明らかにした。

 

2.3次元蛍光X線分析装置の開発とその応用研究(会員ページ)

   大阪市立大学大学院工学研究科 辻 幸一

 実験室で利用できるいくつかのX線管とポリキャピラリーX 線レンズとを組み合わせ、得られるマイクロX線ビームの特性(ビーム径、輝度(ゲイン)、透過率、エネルギー依存性など)を実験的に評価する等の基礎研究を行うと共に、微小部 XRF 分析装置や 3次元 XRF 分析装置を研究室で試作し、様々な試料に応用した。

平成23年度ONSA賞授賞講演(聴講記)(授賞記念写真)

1.レーザー励起X線源を用いた軟X線顕微鏡による細胞内小器官のその場観察技術の開発(会員ページ)

()日本原子力研究開発機構関西光科学研究所 加道 雅孝

 高強度レーザーを金属薄膜に集光して発生させた軟エックス線の顕微鏡によって、光学顕微鏡でも電子線顕微鏡でも見ることの出来なかった生きた細胞の内部構造を90ナノメートルという高解像度で観察することが可能になった。

このシステムにより細胞内小器官のその場観察技術の開発を行った。

平成22年度ONSA賞授賞講演(聴講記)(授賞記念写真)

1.放射光メスバウアー吸収分光法の研究(会員ページ)

京都大学原子炉実験所  瀬戸 誠

  これまで、水素貯蔵合金や超伝導体などといった様々な特性や機能を持つ物質が開発されてきた。このような物質で新規な機能や特性がどのようにして発現しているのかを調べるためには、物質を構成しているそれぞれの元素(原子)の役割や状態を明確にする必要がある。

元素の状態を調べる方法としてメスバウアー分光法がある。放射光という新たな線源を利用することで、より多くの元素をより詳細に調べる事を可能にし、多大の成果を挙げた。放射光を利用したメスバウアー分光法について解説する。

平成9年度ONSA賞授賞講演

1.放射性トレーサーを用いた無機元素の環境中挙動研究(授賞論文)

京都大学原子炉実験所 藤川 陽子

 近年、科学技術およびそれらを応用した産業の地球・人間環境への影響が世界的に問題となるに伴い、環境保全に配慮した包括的な科学技術体系の開発が急務となってきた。人類社会に大きな恩恵をもたらしてきた放射線の利用技術もその例外ではなく、殊に、我が国において電力の安定供給に寄与してきた原子力発電について、その環境影響が広く一般社会において問われる時代となっている。

 本研究は、環境保全に配慮した放射線利用技術体系の開発に係り、特に原子力発電に伴い発生する高レベル放射性廃棄物の地層処分技術の確立を目指したものである。長半減期(数千・数十万年以上)の放射線各種を多く含む高レベル放射性廃棄物は、その地層処分の安全性評価においては、10万年以上の長期にわたり放射能の深地層一人間生態圏中での挙動を予測・評価する必要がある。このため、室内・屋外実験データの収集、およびこれらのデータに基づく安全性予測手法の開発が必須である。

授賞研究では、プルトニウム、ウラン、セシウム、セレン等、その移行挙動が地層処分の安全性評価の鍵を握る長半減期放射性核種について、種々の放射性物質をトレーサーとして用い、(1)室内実験による岩石中の拡散・収着・移行挙動の解明、(2)数字モデル開発と移行予測シュミレ一ションの実施、(3)野外におけるプルトニウム等の核種移行調査、等の広範囲な基礎的研究を行なってきた。

わが国における地層処分技術開発がその緒についた現在、授賞研究は、原子力システム開発完成のための最後の技術的課題について、実験的・理論的基礎を提供するものである。授賞研究の特色は、環境保全に配慮した放射線利用技術体系の開発のため、放射能による(放射能を利用した)放射能の環境安全研究を行ってきた点にある。

 

2.超伝導小型SR装置を用いた軟X線SR−CT法の開発(授賞論文)

住友電気工業株d磨製作所 片山 誠、高田 博史

 XCT(コンピュータトモグラフィ)は、医療用のCTスキャンに代表される検査技術であり、検査試料の複数のX線透過像から断面の像を再生するものである。 工業材料のCT装置としては、X線管球や中型S R装置から得られるlOkeV以上のエネルギーの硬X線を光源としたものが使用されている。これにより、コンデンサ等の製品検査や合金基複合材料の応力破断メカニズム解明など、内部状態の観察が可能になっている。

近年の材料開発の進展に伴い、このXCTの手法を用いてボリエチレン等軽元素材料中の異物やボイド、添加物の拡散・偏祈の様子など、従来の硬X線ではコントラストが不足し、観察できない対象の検査が必要となってきている。コントラスト向上には、よりエネルギーの低い軟X線(110keV)の単色光源を用いる必要がある。小型SRは、軟X線領域で強い放射特性をもつ白色の光源であり、光線の広がりが十分小さく、X線像のぼけが小さい、空間.時間的にも強度が安定している等、CT光源としてふさわしい性能を有している。

このような背景により、当社では自社開発•社内設置の小型SR装置「N I J I™ — V」を光源として用い、各種軽元素材料検査が可能な軟XCTシステムの開発を行なった。

平成8年度ONSA賞授賞講演

1.γ(ガンマ)線多重層ビルドアップ率の表示式に関する研究(授賞論文)

京都大学大学院工学研究科 秦 和夫

 放射線利用施設における放射線の遮蔽計算は安全評価の基本的事項である。中でもビルドアップ率はガンマ線の線量評価の基本データとなっている。
 ガンマ線のビルドアップ率の研究の歴史は古く、1954Goldstein-Wilkinsがモ一メント法を用いて一連のデータを算出して以来、多くの研究がなされてきた。1991年には米国原子力学会のもとで包括的な"ガンマ線の減衰係数とビルドアップ率標準データが作成され、ANSI/ANS6.4.3レポ一卜として公開されたため、
これに基づ<点減衰核計算コ一ドが世界的に広く利用されることとなった。その後もビルドアップ率の精度向上の努力は続けられている。  しかしながらガンマ線ビルドアップ率については非常に大きい問題が残されている。それは多重層体系のデータがいまだに欠落しているという点である。現実の体系は多くの場合単一物質によってできているわけではないので、本当は多重層体系のデータが必要とされる。

 

2.画像サンプリングを応用したX線ストリークカメラによる超高速2次元X線画像計測法の開発(授賞論文)

大阪大学レーザー核融合研究所 白神 宏之

 レ一ザ一を用いた慣性閉じ込め核融合実験は、大阪大学レ一ザ一核融合研究センターのガラス・レーザー激光Z号や、米国ローレンス.リバモア国立研究所のNOVAレーザ一、ロチェスター大学レ一ザ一・エネルギー研究所のOMEGAレ一ザ一、フランスのリメイユ研究所のPHEBUSレーザ一等で行なわれている。これは、重水素等の核融合燃料を封入した直径数mmの燃料ペレットに周囲から多数のレ一ザ一ビ一ムを照射し、噴出するプラズマの反作用で燃料を内向きに圧縮し同時に加熱する方式で、このプロセスを爆縮(implo-sion) と呼ぶ。

燃料プラズマのlOkeV程度までの加熱[1]と固体密度の数100倍までの圧縮[2]は既に達成されており、現在は核融合点火・燃焼と高利得夕一ゲット爆縮の実現に向けた研究が展開 されている。

 レーザ一核融合実験の特徴は、計測対象としてのプラズマが(1)空間的スケールが10ミクロン〜数mmと小さいこと、(2)時間的スケールが数十ピコ秒〜数ナノ秒と非常に高速であること、さらに、(3)プラズマ密度が固体密度の11000倍程度の超高密度となることである。これらはいずれもプラズマ計測技術に対し、非常に高い空間分解能(数ミクロン程度)、時間分解能(数ピコ秒程度)を要求し、なおかつ高オパシティのため圧縮されたプラズマの中身が見えないという厳しい条件を与える。

  

平成7年度ONSA賞授賞講演

1.SPECTを用いた心筋代謝イメージングの開発(授賞論文)

大阪大学医学部 西村 恒彦

 高齢化社会になって、心筋梗塞、狭心症及び高血圧に伴う肥大心などの疾患が増加している。これらの診断には20施設でPETが研究的に用いられているが、本研究はSPECT装置を利用して診療することを目的とした研究である。123-置換化合物を用い、化合物の体内化学変化、心筋異常発生過程の解析などの研究を基礎に新しい心筋イメ-ジング方法を展開した。血流異常等の兆候が検出できることを明確にした。

 

2.放射線を利用した新規有機合成反応の開発と有機ケイ素材料科学の研究(授賞論文)

大阪府立大学先端科学研究所 岡 邦雄

 有機ケイ素化合物の特徴を上手に生かしてγ線照射による高G値のラジカル反応を導き新しいヘテロ元素ポリマー合成の道を開いた。反応、物性に対する物理化学的研究である。ポリシランなどケイ素高分子材料は機能性材料として期待されているが、この種の低分子化学反応促進化機構の基礎的解明がさらに進めば、低迷している放射線利用の再活性化への足掛かりになる。

 

3.超電導小型SR装置を用いたセラミックス微細加工技術の開発(授賞論文)

住友電気工業株d磨研究所 高田 博史、平田 嘉裕

 圧電振動子として鉛化ジルコネートチタネート(PZT)セラミックスの超微小構造体の放射光利用による製造法に関するものである。PZTを用いて高アスベスト比の柱集合体を制作するため、高感度レジスト材を開発し、レジスト型をプラズマエッチッングにより除去し、柱の倒壊を防止する方法を開発した。この技術は多くの分野のセンサー製造、多様な材料への応用可能性がある研究である。

  

平成6年度ONSA賞授賞講演

1.放射能ハロゲンの一電子ベース化学(授賞論文)

大阪大学理学部 高橋 成人

 アスチタンは短半減期の放射性ハロゲン元素で実験に用い得る量は1011原子程度の極微量であるため、その化学的性質は調べられていなかった。ハロゲン元素の物理化学的性質は良い規制性が成り立っているのでその反応速度論からアスタチン化学形は二原子分子であることを確認した。また原子炉から環境へ放出される極微量放射性ヨウ素の化学的挙動を放射性の単体ヨウ素、ヨウ素分子や不純物との反応機構を考えることにより、それらの異常性を解明した。この手法は、小数原子の化学的性質を解明する手法となりうる。

 

2.ニュークリア マイクロプローブによる分析技術の開発(授賞論文)

大阪大学基礎工学部 高井 幹夫

 高エネルギーイオンビームをミクロンからナノメートルまでに集束したニュークリア マイクロプローブを形成し、これを用いたマイクロエレクトロニクスデバイスプロセスの3次元非破壊分析技術が可能になった。この技術により、16Mbitメモリー素子の設計開発の指針を明らかにした。その実行効果と波及効果は多大である。

  

平成5年度ONSA賞授賞講演

1.アバランシェ・トランジスタを用いた超高速パルサーの開発(授賞論文)

京都大学原子炉実験所 高見 清

 シンクロトロン放射光の発生には極短時間巾(1ns以下)の入射電子パルスが要求される。これを実現するためアバランシェトランジスタの特性を改良して立ち上がり時間0.11ns、パルス巾1ns、振幅900Vの安価なパルサーを開発した。現在SPring-8の試験に実用されている。

 

2.超小型SRリングの開発(授賞論文)

三菱電機梶@山田 忠利、奥田 荘一郎、中村 司朗

 シンクロトロン放射光は基礎科学から産業用まで極めて広分野で利用出来るが、装置が巨大である不都合があった。そこで産業に利用出来る取扱容易な世界最小の小型SRリング(電子軌道週長9.2m)を開発した。超伝導電磁石2台の液体ヘリウム消費量は3g/hの世界最小量を達成している。

  

平成4年度ONSA賞授賞講演

1.実時間中性子ラジオグラフィによる液体金属流れの可視化と測定(授賞論文)

神戸大学工学部 竹中 信幸

 中性子線が多くの金属に透明であることを利用して実時間ラジオグラフィーによる液体可視化を行い、画像処理によって流速や相変化の限界を測定する方法を開発した。本開発により液体金属の強制対流、自然対流、相変化界面の測定が可能であることが実証された。

 

2.照射食品に保持されたガス量の測定を指標とした放射線照射の検知手段の開発(授賞論文)

大阪府立大学付属研究所 古田 雅一

 照射食品に保持されたガス量の測定を指標とした放射線照射の検知手段の開発  食品の放射線照射は従来の加熱や薬剤処理法に代わる保存法であるが、食品への照射の有無、適正な線量照射の確認等が望まれている。この研究は放射線照射により食品にHCOガスが発生しそのまま食品中に保存されることを発見した。このガスを回収し測定すれば検知できることに着目し、ガス回収による検知システムを開発した。

 

3.放射線カラーインジケーター(商品名1KフィルムS)(授賞論文)

光陽化学工業梶@河田 章、西田 節夫

 照射食品に保持されたガス量の測定を指標とした放射線照射の検知手段の開発  食品の放射線照射は従来の加熱や薬剤処理法に代わる保存法であるが、食品への照射の有無、適正な線量照射の確認等が望まれている。この研究は放射線照射により食品にHCOガスが発生しそのまま食品中に保存されることを発見した。このガスを回収し測定すれば検知できることに着目し、ガス回収による検知システムを開発した。

  

平成3年度ONSA賞授賞講演

1.照射欠陥の基礎的解明と極低温中性子照射装置の開発(授賞論文)

京都大学原子炉実験所 岡田 守民

 原子炉、核融合炉材料にアルカリ土類酸化物が注目されているが高速中性子照射欠陥が導入されやすい。その挙動を明らかにするためMgOに不純物としてCrイオンを添加し、不純物の電子遷移から照射欠陥の挙動を解明した。また高速中性子がMgO中に作るF中性子線量に比例することから高速中性子線量計となりうることを見出した。またわが国唯一の極低温原子炉照射装置の責任者として多大の貢献を行った。

 

2.放射線大量測定法の開発研究(授賞論文)

大阪府立大学付属研究所 中村 茂樹

 ライナックによるX線・電子線照射の経験からツェナーダイオード素子を利用した小型で高温下使用可能な大線量計を開発した。計測範囲は101010Rで従来のものより約千倍の大線量を測定できる。測定線量範囲、測定温度限界、温度依存性、経年変化、線質特性等基本特性の検討に顕著な功績があった。

 

平成1年度ONSA賞授賞講演

 

1.放射線薄層グラフト重合による高分子材料表面の改質

日本原子力研究所 梶 加名子

 疎水性で用途が限られているポリエチレン発泡体を親水化するため電子線照射による薄層グラフト重合法を用い照射条件とグラフト重合物の構造解析、気泡中の酸素除去方法等検討を行うことにより、PVAをグラフト重合した吸水性ポリエチレン発砲体の開発に成功した。また難燃性オリゴマーのグラフト重合とにより難燃化できた。現在実用化開発を行っている。

 

2.繊維強化プラスチックの極限環境下での劣化に関する研究

三菱電機梶@園田 克己

 原子力、核融合、宇宙等強放射線環境における繊維強化プラスチックの高信頼化長寿命化を目的として放射線劣化について研究されたものであり、ガラス繊維、炭素繊維及びアラミット繊維強化プラスチックの電子線照射、宇宙線照射等放射線照射が及ぼす機械的劣化挙動、電気絶縁特性に及ぼす機械的応力の研究に顕著なものがあった。

 

 

3.トリチウム標識核酸塩基の放射性壊変の化学的効果

大阪府立大学付属研究所 朝野 武美

 放射性壊変による生物影響の研究の一環として核酸塩基に対するトリチウムのβ壊変効果のうち、核壊変による効果と放射線による効果を区別するため希釈剤添加法を考案し、それを用いて核壊変による分解生成物を確認するとともに、分解率及び収率を求める式を誘導し、実験データを解析したものである。

 

  

昭和63年度ONSA賞授賞講演

 

1.メタノール液シン法による14C測定

大阪府立放射線中央研究所 柴田 せつ子、川野 瑛子

 従来からのメタノール液シン法に改良を加え、メタノールの収率及び純度をあげ14C微弱放射能の測定法を確立し、これにより日本各地より継続的に収集した米粒中の14C濃度を測定し地域変動から化石燃料大量消費の影響を測定した。またこの手法により府下の埋蔵文化財、シルクロードの地中海の沈船の木片等考古学資料の解明に貢献している。

 

2.放射線防護材料の開発とその応用

三菱電線工業梶@藤沼 忠志、井尻 康夫

 原子力発電所の隔壁貫通ケーブル構造物及び電線の開発技術経験を生かし、柔軟性があり繰り返し使用出来る中性子を含む放射線防護材・従来品に比べ軽量でガンマ線遮蔽効果の優れた放射線遮蔽防護服・鉄に近い遮蔽効果のある放射線遮蔽用シール材・放射線医療従事者を放射線から防護し軽量軽かつ機能性にとんだ放射線防護服の開発を行った。 

 

 

昭和62年度ONSA賞授賞講演

 

1.ボツリヌス菌毒素の分子構造と作用機構の解析

大阪府立大学農学部 小崎 俊司、鎌田 洋一

 ボツリヌス菌はヒトの中毒を起こし、神経症状を呈し致死率が高い。この研究は毒素の分子構造と作用機構の解明を目指したものである。単クーロンを作成し125I標識化し、毒素の抗原性状の分析を行ったものである。毒素の精製、125I標識毒素の作成できる研究室は世界に数カ所しかなく、この研究成果は神経、脳研究への基礎応用研究にも発展する。

 

2.小型サイクロトロンを利用した実時間中性子非破壊検査技術の開発

大阪府立大学付属研究所 谷口 良一

 サイクロトロンを中性子線源とし、高効率の中性子光変換コンバータ、高感度テレビカメラ及びデジタル画像処理システムを開発し、従来不可能であったロケット用火工品の品質管理、航空機用構造材の検査や自動車用ショックアブソーバ作動油、同燃料ポンプ用油、プラスチック射出成形機内ペレットの溶融状態などの動的観察を可能にした。また独特の中性子立体透視装置を開発した。

 

3.テレビジョン受信機用高圧線の開発

住友電気工業梶@宇田 郁二郎

 通常のポリエチレン絶縁電源はブラウン管やトランスの発熱による熱で絶縁体が流動し絶縁破壊を起こし火災の原因にもなるので耐熱変形性が要求される。この開発は高エネルギー電子線照射により工業的レベルで優れた架橋体を得た国内テレビ受信機CRT70%にこの電線が利用されており、わが国における電子線利用の推進に大きく貢献した。

 

昭和61年度ONSA賞授賞講演

 

1.放射線障害回復促進物質の研究

大阪府立放射線中央研究所 米沢 司郎

 薬用にんじんの抽出物が骨髄細胞の細胞分裂を促進することに着目し、放射線照射後投与すると救命効果が上がることを動物実験によって明らかにした。以来、作用機序の解明、有効成分の検索等実用化に向けての基礎研究を積み、2件の特許を取得した。癌の放射線治療の際の造血障害の回復剤として著しい効果があることを明らかにした。

 

2.シングルフォトン エミッションCT装置の開発

鞄津製作所 山岡 信行、東 義文、永田 孝

 脳血管障害、脳腫瘍等の種々の疾病の診断には脳の血液分布や代謝に関する情報が不可欠である。この開発はNaI検出器をリング状に配列しターボファン型回転ドラムコリメータを開発し装着したもので、従来の形式のものに比べ感度を10倍、空間分析機能を約2倍に高めた独創的なものである。

 

3.耐放射線性光ファイバーの開発

住友電気工業梶@白石  敏、藤原 国生、黒崎 四郎

 光ファイバーは光を主に伝達するコア部の屈折率を周囲のクラッド部より高くするため、石英にGeOを添加するが、光を吸収するカラーセンターを生じやすいので、クラッド部の石英にBOを添加して屈折率をコアより逆に下げる方法を開発した。これにより、カラーセンター生成による損失が著しく改善され耐放射線性が極めて高く、原子力分野への光ファイバー導入が可能になった。

 

HPトップ頁

UV_EB研究会リスト

放射線研究会リスト

放射線シンポジウムリスト