HPトップ頁

UV_EB研究会リスト

放射線研究会リスト

放射線シンポジウムリスト

次ページへ

 

72回 放射線科学研究会概要(講演案内)

(講演者略歴)

20201218日(金)サンエイビル

 

1. 阪大産研量子ビーム科学研究施設の紹介(会員ページ )50分) 

 

  大阪大学 産業科学研究所 誉田義英

 

 阪大産研量子ビーム科学研究施設は1957年に放射線の利用を目的として設置され、1978年に電子線形加速器の設置が認められて以降はCo-60γ線源の利用に加え、電子ビームの利用研究も行われてきた。その後FELや陽電子ビームの開発も行われ、更にRF電子銃ライナッ  クの設置も認められ、多様な電子ビーム・光の利用が進められている。本講演ではこれまでの経緯と現在の利用状況・形態について紹介する。

 

 

 

2.京大複合研電子ライナックの多目的利用(会員ページ )50分)

 

京都大学 複合原子力科学研究所 高橋俊晴

 

 30 MeVLバンドライナックで、数十MeVクラスとしては国内最高電流330μA、最大ビーム出力は10 kWである。可変範囲も、エネルギー646 MeV、パルス幅2 ns4 μsと広い。全国共同利用の装置として、ビーム出射時間は年間2,000時間を超え、パルス中性子、高エネルギーまたは低エネルギー電子線、制動X線、THz帯ミリ波帯コヒーレント放射光など多種粒子線源として、多様な研究分野に利用されている。

 

 

 

3.電子線照射装置とそのアプリケーション(会員ページ )50分)

 

株式会社NHVコーポレーション EB加工部 奥村康之

 

 放射線によるポリエチレンの架橋が発見されたころとほぼ同じ時期となる1957年に日新電機が電子線照射装置の開発に着手した。それから半世紀が過ぎ、弊社に受け継がれた電子線照射装置は35か国以上で活用され、モノづくりに貢献している。本講演では、電子線照射技術の利用例を交えて、今後、益々活躍の場が広がる電子線照射装置や照射サービスについてご紹介する。

 

 

 

4. 電子加速器のビームの特徴と利用研究および関西を中心とする施設の現状(会員ページ )50分)

大阪ニュークリアサイエンス協会 奥田修一

 電子加速器では、ビームのエネルギー、時間構造(パルス)、輝度などが制御でき、高度利用が行われている。電子ビームの特性と物質との相互作用の特徴、2次ビームとその応用、これまでの研究で得られたビーム利用に関する知見について述べる。一方で、新しい産業応用につながる基礎研究のために必要な汎用の加速器は、維持管理が困難になっている。関西を中心にこの現状を報告する。



 

71回 放射線科学研究会概要(講演者略歴)

2020年9月25日(金)サンエイビル

1. (ONSA奨励賞授賞講演)
イオン照射によるナノ組織制御を用いた超伝導材料の高特性化に関する研究 (授賞公開論文)

 

  関西学院大学理工学部  尾崎 壽紀

 

 現在、各種放射線の利用が日本の科学技術、社会・経済発展に非常に重要な役割を果たしている。特にイオン照射技術を利用した機能材料研究・開発は、今後大きな発展が期待できる科学技術分野である。 本講演では、エネルギー機能性材料である超伝導材料に、比較的低いエネルギー(数MeV以下)でイオン照射を行うことによる超伝導特性の高特性化について紹介する。

 

 

 

2.中性子ラジオグラフィの実用化に向けて(会員ページ )

 

日本非破壊検査協会 谷口 良一

 

 中性子ラジオグラフィ(NRT)はX線が苦手としている水素の検出が得意であり、この特徴に注目して、NRTはXRTを補う技術として、約半世紀前から技術開発が始まった。60年代にロケットの火工品(爆裂ボルト)などを対象として実用化が開始されて以後、中性子画像技術の開発は、順調に進められて、IPの利用、高感度化、CT化、高精度化などが進められた。 一方では中性子源の制約が大きく、その後の展開は、必ずしも順調とは言えないものがある。現時点においても中性子のイメージング技術は極めて限定された対象の検査、あるいは研究用の実験技術にとどまっており、産業用として広く普及しているとは言い難い。 本講演は、中性子の画像技術の現時点での全体像を紹介するとともに、中性子イメージングの発展の観点から、中性子源の開発、高感度撮像技術等の開発課題を明らかにすること目的としている。

 

 

 

3.日本、及び世界の負イオン型NBIの進展(会員ページ )

 

核融合科学研究所 津守 克嘉

 

 核融合研究における、中性粒子ビーム加熱方式(NBI)は核融合プラズマの加熱と電流駆動に必須な手法である。核融合プラズマ閉じ込め装置の大型化を見越して日本が世界で初めて開発と実用化を行ない、同型NBIは、将来のITERやDEMOでも採用され、建造が予定されている。 本講演では、日本での負イオン型NBIの開発、負イオン源内プラズマの特異な物理現象、そして今後の負イオン型NBIの展開を説明させて頂く。

 

 

 

4. 実験動物モデルを用いた放射線発がん研究(会員ページ )

広島大学 原爆放射線医科学研究所 笹谷 めぐみ

 放射線は線量依存的に発がんリスクを増加させる。しかしながら、低線量・低線量率放射線被ばくによる発がんリスクは未だ明らかにされていない。また一般的に、若年期被ばくは、成人期被ばくよりも発がんリスクが高いがその機構は明らかにされていない。 そこで我々は、実験動物モデルを用いて低線量・低線量率発がんリスク評価や被ばく時年齢が放射線発がんへ及ぼす影響解明を行っている。本研究会では、その研究結果について紹介したい。


 


5. 若狭湾エネルギー研究センターの加速器を用いた材料改質・分析実験(会員ページ )

(公財)若狭湾エネルギー研究センター 研究開発部 石神 龍哉

 若狭湾エネルギー研究センターには200 kVイオン注入装置、タンデム加速器、シンクロトロンという3つの加速器が設置されている。講演ではそれらを使った研究の一部を紹介する。 鉄白金薄膜磁石への窒素イオン注入による保磁力増大、イオン照射による保磁力の低下と弾き出し原子密度との関係について説明する。また、大気中に置かれた材料中の水素が加熱により減少する様子を、高エネルギーイオンビームを用いて観察した結果を報告する。