第一部 講演会 (13:00−17:00)
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1. 阪大産研量子ビーム科学研究施設の紹介(50分)
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大阪大学 産業科学研究所 誉田義英
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阪大産研量子ビーム科学研究施設は1957年に放射線の利用を目的として設置され、1978年に電子線形加速器の設置が認められて以降はCo-60γ線源の利用に加え、電子ビームの利用研究も行われてきた。その後FELや陽電子ビームの開発も行われ、更にRF電子銃ライナッ クの設置も認められ、多様な電子ビーム・光の利用が進められている。本講演ではこれまでの経緯と現在の利用状況・形態について紹介する。
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2.京大複合研電子ライナックの多目的利用(50分)
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京都大学 複合原子力科学研究所 高橋俊晴
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30 MeVのLバンドライナックで、数十MeVクラスとしては国内最高電流330μA、最大ビーム出力は10 kWである。可変範囲も、エネルギー6〜46 MeV、パルス幅2
ns〜4 μsと広い。全国共同利用の装置として、ビーム出射時間は年間2,000時間を超え、パルス中性子、高エネルギーまたは低エネルギー電子線、制動X線、THz帯ミリ波帯コヒーレント放射光など多種粒子線源として、多様な研究分野に利用されている。
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3.電子線照射装置とそのアプリケーション(50分)
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株式会社NHVコーポレーション EB加工部 奥村康之
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放射線によるポリエチレンの架橋が発見されたころとほぼ同じ時期となる1957年に日新電機が電子線照射装置の開発に着手した。それから半世紀が過ぎ、弊社に受け継がれた電子線照射装置は35か国以上で活用され、モノづくりに貢献している。本講演では、電子線照射技術の利用例を交えて、今後、益々活躍の場が広がる電子線照射装置や照射サービスについてご紹介する。
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4. 電子加速器のビームの特徴と利用研究および関西を中心とする施設の現状(50分)
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大阪ニュークリアサイエンス協会 奥田修一
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電子加速器では、ビームのエネルギー、時間構造(パルス)、輝度などが制御でき、高度利用が行われている。電子ビームの特性と物質との相互作用の特徴、2次ビームとその応用、これまでの研究で得られたビーム利用に関する知見について述べる。一方で、新しい産業応用につながる基礎研究のために必要な汎用の加速器は、維持管理が困難になっている。関西を中心にこの現状を報告する。
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