HPトップ頁

UV_EB研究会リスト

放射線研究会リスト

放射線シンポジウムリスト

次ページへ

 

10回 放射線科学講演会   2000年4月21日 於NTT大阪内本町会館

1.JCOウラン加工工場における臨界事故とその反省(会員ページ )
大阪大学名誉教授   住田健二

 目次:1.施設と事故発生の背景/2.事故発生の経過/3.事故時に発生した核分裂数と核分裂生成物の行方/4.事故発生直後の対応/5.遅発臨界の持続とその終息作業/6.今回の臨界事故に伴う関係者や地域住民への線量評価と今後の健康管理/7.政府及び原子力安全委員会の対応/8.個人メモからの抜粋

《図、表、写真》図1.転換試験棟での硝酸ウラニル溶液製造工程の変化/図2.違反作業時の作業状況/図3.核分裂数の時間変化(概念図)/図4.世界における溶液型臨界事故の年代別発生数/図5.原研・那珂研における中性子モニターの観測データ/図6.JCO周辺での中性子線量観測データ(JCO管理棟屋上)/図7.沈殿槽の断面図/図8.臨界持続時から終息までの中性子モニターのデータ(JCO管理棟屋上)/表1.JCOの許可条件/表2.事故に伴う人への線量の状況/写真1.緊迫した空気の司令・作業者待機室/写真2.作業者へのポケット線量計使用上の注意/写真3.作業衣を着用した作業者/写真4.排水促進用アルゴン・ボンベの準備/写真5.司令室の中性子量指示の記録計(臨界離脱成功の瞬間)/写真6.臨界離脱直後の沈殿槽/写真7.ボロン水を積載して待機中の消防車/写真8.冷却水抜き取り作業の対象となった冷却棟/写真9.転換試験棟南側の放射線遮蔽用土壌

表紙 │ リスト

 

9回 放射線科学講演会   1999年12月10日 於大阪市中小企業指導センター研修室

1.わが国における粒子線照射がん治療施設の実績と計画(会員ページ )

(社)大阪ニュークリアサイエンス協会   北川通治

 γ線などに比べて、照射対象物の限られた部分でエネルギーを放出するブラッグピークを利用した粒子線照射が、局部がんの細胞破壊に適していることはよく知られている。ごく最近の経験から、よく知っているはずの治療法であるにも拘わらず、放医研ならどのような手続きをすればいいのか?、放医研以外にはないのか?、第一、さまざまな種類のがんに対する実績はどうなっているのか?等々役に立つ知識は意外と少ない。現実に必要と感じた時に時間はそれほどない。そんな時のために可能な施設と具体的な内容を予め知っておくことは無駄ではないと思われる。現在利用可能な施設は放医研(千葉)と筑波大(茨城)、昨年動き出したが国立がんセンター(千葉)、数年以内に可能になるのは兵庫県と福井県である。調査した内容を述べる。(1999年12月10

2.低線量に強い感受性を示す色素線量計の開発(会員ページ )

大阪府立大学工学部   中澄博行

 衣料品分野や食品照射分野で使用される数十Gyから数百Gyのレベルに強い感受性を示す色素線量計の開発を目的として、トリフェニルメタン系色素、フタリド系色素などの機能性色素を用いて、γ線感受性の特性評価を行った。これら機能性色素を用いて、0.2Gyのγ線照射量でも発色する色素線量計を見出し、一部ラドテープとして試作も行った。

3.放射光を利用した微少量・微小領域の分析(会員ページ )

立命館大学SRセンター   西勝英雄

 物質改質の初期段階では、化学的に均一で構造欠陥が少なく、しかも大量の試料を得ることは期待できない。また、実用化された先端的デバイスでも微小化・薄膜化が行われている。これらの評価には超高感度分析が必須である。この要求に応えるべく、放射光を励起源としたX線分光法において、これまで不可能とされた新たな応用分野が開拓された。その一端を最近のトピックスを含めて、基礎、応用分野に亘って紹介する。

表紙 │ リスト

 

8回 放射線科学講演会   1999年8月20日 於NTT大阪内本町会館

1.NFIの電子線照射サービス設備の概要(会員ページ )

原子燃料工業株式会社   赤土雄美

 原燃工(NFI)熊取照射棟は、試験運転を経て4月より操業している。電子加速器はエネルギー10MeV、出力200kWのロードトロン加速器である。10MeVの他に5MeV電子線、及び変換X線の照射にも対応できる。照射管理システムは、照射品の位置/照射等の行程を確実に管理するために独自に開発した。設備概要及び電子線特性について報告する。(1999年8月20日・NTT大阪内本町会館)

 2.超音波の化学作用−環境汚染物質の分解と貴金属微粒子の調製−(会員ページ )

大阪府立大学先端科学研究所   永田良雄

 液体に高出力の超音波を照射すると、キャビテーション現象といわれる局所的(μmオーダー)、瞬間的(μsecオーダー)に、高温(数千度)・高圧(数百気圧)状態が生ずる。本講演では、この現象利用して水溶液中での種々の環境汚染物質の分解を試み、次に貴金属イオンの還元による貴金属微粒子の生成について検討した結果を述べる。

3.トリチウム水の連続投与マウスにおけるWしきい線量率WとWしきい線量W(会員ページ )

広島国際大学保健医療学部   山本 修

 マウスにいろいろな濃度のトリチウム(β線源)を含む飲料水を生涯与え続けて、がんの一種であるリンパ腫の発生を調べた。1年あたりの線量が7,300mGyを越えると、リンパ腫が線量とともに増加した。しかしながら、330mGy(日本人が、大地、宇宙船、体内、ラドン等から1年間に受ける放射線の合計1.5mSvの約200倍)以下ではリンパ腫の発生は見られず、しきい値の存在が認められた。

表紙 │ リスト

 

第7回 放射線科学研究会              1999年4月16日於サイエンス・サテライト

1.原子力発電所の高経年化対策(会員ページ )

関西電力褐エ子力・火力本部   松枝啓之

 日本における最初の商業用軽水炉が運転を開始して以来、既に30年近くが経過しており、運転年数の長い(高経年化)原子力発電所の今後の安全性・信頼性の確保は重要な課題である。関西電力では、最も運転期間の長い美浜1号機を対象に高経年化対策の検討を行い、安全性・信頼性の一層の向上に取り組んでいる。この課題に関連した全般的な活動内容について概説する。(1999年4月16日・サイエンス・サテライト)

2.アイソトープを用いた"がん"の疼痛緩和薬剤−放射線医薬品131I,89Srを投与された患者の退出基準について−(会員ページ )

大阪府立成人病センターアイソトープ診療科   井深啓次郎

 わが国においても、非密封放射性同位元素によるバセドウ病、甲状腺癌治療には I−131が使用されている。ただし、これらを使用するには、法令で定められた治療用放射性同位元素により治療を受けている患者を放射線病室以外の病室に収容してはならない等となっている。また、只今審議中であるSr−89も欧米諸国では乳癌、前立腺癌、骨転移患者の疼痛緩和に既に使用されており、わが国においても本年中に使用できる予定である。よって医学の進歩に伴い放射性医薬品を利用した適切な治療を可能とする環境を整える必要が生じて I−131、Sr−89の放射性医薬品を投与された患者の退出・帰宅に関する指針における放射能量と線量率が通知された。

3.放射線による高分子材料の改質技術-その歴史と将来展望-(会員ページ )

京都大学大学院工学研究科   西本清一

 成形加工条件によって多様に変化する高分子の固体モルホロジーは、高分子材料の放射線反応性に著しい影響を及ぼす。放射線分解型のポリプロピレンでも、固体モルホロジーを制御すれば、ポリエチレンに匹敵する架橋反応性が得られる。放射線による高分子改質技術の新展開に向けて、高分子固体モルホロジーの役割に注目し、将来を展望する。

表紙 │ リスト

 

第6回 放射線科学研究会

1998年9月4日      於NTT大阪内本町会館

1.(平成10年9月4日)光ファイバー分布センシングの放射線環境への適用(会員ページ )

東京大学大学院工学系研究科システム量子工学   高田英治

 長尺性、形状の可変性等の光ファイバーの長所を活かした放射線分布測定法を開発し、放射線関連施設への適用性を検討した。また、光ファイバー温度分布センサー等の放射線環境への適用性向上を目的とした研究を行うとともに、光ファイバーセンサーによる原子力プラントモニタリングの可能性を検討した結果について解説する。

 2.PCRを利用した遺伝子組み換え食物の判定技術(会員ページ )

宝酒造活笂`子解析センター   大島 淳

 大豆、とうもろこし、じゃがいも、菜種といった食品には、既に遺伝子組み換えされた品種(GMO:GeneticallyModifiedOrganism)が日本に輸入されています。その安全性評価については『実質的同等』ということで、厚生省は安全であると判断しています。そして、他の食品添加物と同様に表示すべきかどうかについて議論の真っ最中です。この今、日本で話題のGMOについて、その検査方法に関する最近の知見をお話しします。(PCR:PolymeraseChainReaction,目的のDNA分子の相補的な鎖をコピーして増幅する技術)

3.アバランシェフォトダイオードを用いた陽電子検出と陽電子消滅測定(会員ページ )

大阪大学大学院工学研究科材料科学   白井泰治

 陽電子の検出に透過型APD(アバランシェフォトダイオード)を用いて、高速プラスティックシンチレータと光電子増倍管の組み合わせに匹敵する高速タイミング信号を取り出すことに成功した。これによって、極端条件における陽電子消滅寿命のその場測定が可能となるばかりでなく、測定装置自体の小型化・使用の簡便化・現地使用などが可能となり、今後工学的応用にも道が開けると期待される。 

表紙 │ リスト

 

5回 放射線科学講演会     1998年6月26日  於NTT大阪内本町会館

1.多発光シンチレータによる非破壊測定−中性子・γ線の色弁別同時測定技術の開発−(会員ページ )

鞄月ナ電力・産業システム技術開発センター   日塔光一

 青色または緑色発光タイプのシンチレータに代わり、CCDで波長感度が高い赤色で発光する熱中性子用のシンチレータを開発した。この赤色発光タイプと緑色発光タイプを組み合わせて、一枚のカラーフィルム上に中性子とγ線による同時ラジオグラフィが撮像できる。このような多発光シンチレータを用いて、放射線の種類を色弁別することのできる新しい手法について説明する。

 2.細胞における放射線適応応答現象とその解析(会員ページ )

京都教育大学生物学教室   生島隆治

 細胞は、生物体の構造上の基本単位であるばかりでなく、生命活動の単位でもある。生きている細胞は、常に、ちょっとしたストレス(環境の変化)にも極めて鋭敏に反応し、その恒常性を維持している。極低線量の放射線にも、微量の化学物質と同じように速やかに応答し、細胞は放射線抵抗性になる。この放射線適応応答現象には、低線量放射線照射による細胞のDNA修復機構の活性化が関与しているようである。

 3.放射線によるPCB分解技術とダイオキシン処理への展開の可能性(会員ページ )

元東京都立アイソトープ総合研究所   篠崎善治

 近年、ダイオキシンによる環境汚染の問題は極めて深刻であり、ゴミ焼却炉周辺住民に多大の不安を与えている。演者は先に東京都PCB分解技術開発プロジェクトチームのリーダーとしてPCBの放射線処理を試み、極めて効率よく分解すること、この反応は紫外線でも起こることを示した。更に考察を進めこの系に適当な有機過酸化物を加えることにより、太陽光線で、また加熱によっても分解処理が可能なことを見だした(特許取得東京都法)。紫外線分解についてはパイロットプラントの基本設計を行い、その経済性評価も試みた。ダイオキシンはPCBの酸化物と考えられるので、原理的には「東京都法」によりPCB同様に極めて効率のよい分解処理が可能で、これについても考察する。 

表紙 │ リスト

 

第4回 放射線科学講演会          1998年2月12日   於NTT大阪内本町会館

1.精密制御照射によるFCC金属・合金の損傷(会員ページ )

京都大学原子炉実験所   徐 虬(きゅう)

 照射損傷による格子欠陥の固体内反応は、温度に敏感な熱活性過程であり、照射による損傷組織は照射温度に強く依存する。原子炉、核融合炉環境下での材料特性の評価には、温度変動下の欠陥反応過程に関する理解が不可欠である。本研究では、照射温度が精密に制御された原子炉を用いて、FCC金属・合金の損傷初期の発達過程を明らかにし、損傷組織に及ぼす温度変動硬化を検討した。

2.中性子ラジオグラフィによる熱流動現象の可視化・画像処理と定量的計測の試み(会員ページ )

神戸大学工学部   竹中信幸

 原研JRR−3M熱中性子実時間ラジオグラフィシステムを用い、金属容器内気液二相流の三次元現象、液体金属流れ、空調機内のフレオン沸騰二相流を機能可視化・画像処理を行い、中性子ラジオグラフィの熱流動現象研究への有用性を示す。また、ボイド率分布(気液二相流における気相・液相体積割合の空間分布)測定のための定量的計測法について、現在行っている試みを紹介する。

 3.高分子材料の照射下クリープ(会員ページ )

大阪大学産業科学研究所   西嶋茂宏

 高分子材料が放射線と応力を同時に受けたとき、通常ではクリープが起こることを見出した。この現象を理解するため、籠効果の籠が応力により壊されるというモデルをたて、簡単な計算機実験を行ったところ、実験結果を再現することができた。

表紙 │ リスト

 

第3回 放射線科学講演会平成    (UV/EB研究会と合同

 1997年10月16日 於NTT大阪内本町会館

1.EB装置の最近の動向について(会員ページ )

日新ハイボルテージ(株)   水澤健一

 電子線照射装置の工業利用は、電線被覆、自動車タイヤ、発泡ポリオレフィンの業界に定着し、印刷、塗装、殺菌、滅菌さらに排煙の脱硫・脱硝に利用範囲が拡大しつつある。また、最近になってソフトエレクトロンと呼ばれる低エネルギーの電子線を穀類等の表面殺菌に用いることが注目を浴びている。この利用拡大に伴う電子線照射装置の用途に応じた変革を報告する。

2.電子ビームによる抗菌・防かび付与帯電防止処理(会員ページ )

岩崎電気(株)   木下 忍

 身の回りには、抗菌・抗かび加工品が最近多くみられる。その加工方法として、通常練り込み方法が行われているが、常温で処理が可能な低エネルギー型電子線加速装置による簡便な加工方法で良好な抗菌・抗かび効果と併せて紹介する。

3.放射線照射事業の狙い、現状と展望(会員ページ )

日本照射サービス(株)   稲邑豊昭

 日本照射サービス(株)では、つくば電子照射センターに加え、近く茨城県東海村にガンマ照射施設と大阪府泉大津市に電子線照射施設を開設する予定である。これは、医療用具製造管理及び品質管理規則(GMP)の改正に伴う放射線滅菌ニーズへの対応や、輸入切り花の殺虫、医薬品原材料の殺菌など新しい応用分野の開発を指向するものである。

表紙 │ リスト

 

2回 放射線科学講演会     1997年8月22日   於NTT大阪内本町会館

1.宇宙用太陽電池の放射線劣化メカニズム(会員ページ ) 

         大阪大学基礎工学部   岡本博明

 従来より遥かに過酷な放射線暴露試験において、シリコン太陽電池の出力が全く消失するという異常劣化が観測された。放射線に誘起された高密度の構造欠陥群により、再結合寿命の低下、伝導型の反転等によって太陽電池接合部までもが根本的な変化を受けたことを示唆する実験結果が得られた。実験データとその解析を示し、劣化メカニズム検討の現段階における結果を紹介する。

2.非・耐放射線性部品の宇宙機器への適用と低ドーズ率ガンマ線照射試験(会員ページ )

宇宙開発事業団電子情報系技術研究部   久保山智司

 宇宙機器に対する高機能・低消費電力化の要求は近年ますます厳しいものになっている。このため、一般地上用として開発された最先端の高機能半導体デバイスをそのまま宇宙用として適用するための検討が行われている。大きな障害の一つとして耐放射線性の評価技術がある。一般的に行われている照射試験の問題点と、それを回避するための低ドーズ率試験について実例と併せ紹介する。

3.核融合炉用超伝導磁石絶縁材料の開発(会員ページ )

大阪大学産業科学研究所   西嶋茂宏

 磁場閉じ込め型核融合装置を考えると、磁場発生装置として超伝導電磁石を使用することになる。その構成要素の中で最も放射線に対して敏感なのは絶縁材料として使用される有機複合材料である。本研究では、核融合炉用超伝導磁石絶縁材料の照射劣化の機構をを明らかにし、これに基づき耐放射線性を有する材料を開発する方法について検討した。

表紙 │ リスト

  

1回 放射線科学講演会     1997年6月20日  於NTT大阪内本町会館

1.金属材料の劣化と中性子診断技術(会員ページ )

非破壊検査(株)安全工学研究所   末次 純、今中拓一

 金属材料は、種々の環境下で長時間使用されることにより、その使用状況に特有な材質劣化を示す。ここでは、低合金鋼の水素浸食、あるいは2相ステンレス鋼の熱脆化などの劣化現象の非破壊的検出に対する中性子などの放射線の応用について述べる。

2.シンクロトロン放射光とメスバウア分光(会員ページ )

大阪大学基礎工学部   那須三郎

 メスバウア分光は、一般に固体中に埋め込まれた放射性同位元素と、これから放出されたγ線を吸収あるいは散乱する核との組み合わせで行われる。このγ線の代わりに放射光を光源として用いることが提案され、すでに世界各地の放射光施設で成功している。ここでは、放射光を用いた場合の利点や特徴を従来の方法と比較して述べ、高圧下でのメスバウア分光について紹介する。

3.空気の発光を利用した放射線の多次元計測>(会員ページ )

大阪府立大学先端科学研究所   谷口良一

 空気を発光体とし、二次元光検出器によりこれを計測すると、「放射線を見る」装置が可能となる。演者らは、これまで電子線ビームモニタとして、空気の発光の利用を考えてきた。実験では、いくつかの線スペクトルが利用可能という結果を得ている。新しい空間線量分布の測定手段としての可能性を検討する。

表紙 │ 次ページ │ リスト

 

HPトップ頁

UV_EB研究会リスト

放射線研究会リスト

放射線シンポリスト