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年頭にあたって

専務理事 大嶋隆一郎

明けましておめでとうございます。今年は例年になく穏やかな正月でした。会員の皆様には健やかな新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。平素は協会の運営に何かとご協力を賜り感謝しております。

昨年は自然科学分野で二人の日本人がノーベル賞を受賞され、嬉しい年でありました。「スーパーカミオカンデとニュートリノ」に関しましては協会の第11回放射線利用総合シンポジウム(20121月)で中畑雅行先生(現施設長)にご講演いただきました。偶々その直前の11月に心臓部である6000本以上の光電子増倍管の連鎖的破裂事故があり、衝撃的な映像を見せられたことを記憶しております。

また、同施設は2009年の行政刷新会議の事業仕分で予算縮減の査定が下されて、研究中断の危機に陥りました。幸いにも東京大学はじめ多くの科学者の熱意による復活が、今日の快挙に繋がったことを若い世代に伝えたいと思います。田賀井篤平氏(東京大学総合研究博物館)の記事によりますと、初代カミオカンデの建設の際には、地元は賛成したものの、公害問題にナイーブな周辺住民に神岡町議会まで加わって「放射線観測施設」反対の声があがったそうです。

中学校理科の教科書が今年の4月から大幅に改訂され、放射線関連の記述が大幅に増えることになりました。望ましいことではありますが、肝心の先生方の多くが放射線に関する教育を受けたことがないという現状を考えると少々心配にもなります。関西電力(株)高浜発電所の再稼働の見通しはたったものの、京都大学、近畿大学の研究用原子炉再稼働の目処は依然として不明です。

我国の人材育成の観点から非常に憂慮すべき状況だと感じております。このような中で、昨年夏には協会の顕彰事業である大阪ニュークリアサイエンス協会賞(オンサ賞)と若手研究者・技術者が対象の大阪ニュークリアサイエンス協会奨励賞(オンサ奨励賞)の原資に関係者の方から多額の寄付を頂き、今年度以降も事業を滞りなく継続できることとなり大変有難く思っております。

日本経済が上向きと報じられているなかで、協会の財政状況は厳しいものがありますが、協会の重要な放射線知識普及活動事業である研究会、シンポジウム、見学会などを今年度においても例年以上の内容で開催すべく立案中です。それらの一つである第24回放射線利用総合シンポジウムは、125日(月)に大阪大学中之島センターで開催いたします。ご案内は皆様のお手許に届いていると思いますが、シンポジウム終了後は講師・参与の先生の皆様を交えての恒例の新年互礼会となっております。奮ってのご参加をお待ち申し上げております。

新しい年を迎えて皆様からの一層のご指導、ご鞭撻をお願いするとともに、皆様にとりまして良き年になりますよう祈念いたします。

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