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第一部 講演会 (13:30−17:15)
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第67回 放射線科学研究会概要
平成30年10月26日(金)住友クラブ
1. 照射によって改質した材料表面層の微細組織観察技術と観察例(50分)
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国立大学法人 東北大学 金属材料研究所 千星 聡
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イオン照射の影響を受けた材料表面層付近を透過型電子顕微鏡(TEM)により観察するためには、電子顕微鏡本体の基本構造や結像法に関する基礎知識だけでなく、観察対象に適した薄膜試料を作製する実践的技術が肝要となる。講演では、表面層断面を観察する際に多用されるイオンミリング法および集束イオンビーム(FIB)加工法の特徴やノウハウを解説するとともに、これらを駆使して作製した種々のイオン照射試料の観察・解析事例を紹介する。
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2.ADS用材料に関する研究の現状 (50分)
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国立研究開発法人 日本原子力研究開発機構 原子力基礎工学研究センター 大久保成彰
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原子力発電で生じた使用済燃料中に含まれる長寿命核種を核変換し、短寿命化するため、加速器駆動核変換システム(ADS)の研究開発を進めている。ADSは、高強度陽子ビームをターゲットに当てることで核破砕中性子を発生させ、核変換を行うため、炉心材料は過酷な照射環境に晒される。また、ターゲット及び冷却材として用いる液体金属(鉛ビスマス合金)により、材料では腐食や脆化が生じる。ADS材料に関する研究開発の現状を紹介する。
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3.X線回折によるワイドレンジ高速検出器を用いた高速残留応力測定(50分)
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株式会社 島津製作所 分析計測事業部 小川理絵
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従来のX線回折装置による残留応力測定では、1本の回折ピークを何度もスキャンして測定する必要がある。多数の半導体チャンネルからなるワイドレンジ高速検出器を使用すると、広い取り込み角度を生かして10度〜20度(ゴニオメータに依存)もの角度範囲のデータが一度に取り込めるため、ゴニオメータのスキャンが不要でψ角度のみを変えて測定すれば良く、短時間で結果が得られる。このワンショット分析を生かした高速残留応力測定例について紹介する。
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4. リスクコミュニケーションを社会心理学から考える(50分)
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関西大学 社会安全学部 土田昭司
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放射線の健康影響についてはいわゆる専門家と非専門家である一般市民ではその認識が異なることが多い。そのため両者間でのリスクコミュニケーションには困難が生じやすい。その原因となる心理メカニズムを社会心理学の観点から考える。さらに、リスクコミュニケーションが必要となる社会のガバナンスについても社会心理学的観点から言及する。
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第二部 技術交流会 (17:30−19:00)
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