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第一部 講演会 (13:30−17:15)
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1. 幹細胞と神経発生への放射線影響(50分)
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東京工業大学 科学技術創成研究院
先導原子力研究所 島田 幹男
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細胞は酸化ストレスや放射線など常にゲノムDNAに対するストレスを受けているため、これに対抗するDNA修復システムを生物は進化発達させてきた。
我々はこれまで神経系におけるDNA修復システムに着目し、脳神経のみでDNA修復を欠損させた遺伝子改変マウスやiPS細胞を経由した神経幹細胞を作製し、放射線応答やDNA損傷応答機構を解析してきたのでそれらの結果を紹介するとともに、神経系と幹細胞における放射線応答機構について概説したい。
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2.イメージングプレートを用いた中性子捕捉療法ビーム成分分布の測定 (50分)
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広島大学 大学院工学研究科 田中 憲一
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がんの放射線治療においては、生体内の線量・線質の分布の評価が重要となる。
体外から放射線を照射する「外 部照射」による治療では、照射場の、即ち生体に入射する放射線の量・質の面分布を確認することで、生体内の線量・線質分布を簡易的に担保するという考えがある。
本報では、イメージングプレートを用いたBNCTのビーム成分二次元分布測定における研究進展を報告する。
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3.次世代原子力材料FeCrAl-ODS鋼の研究開発(50分)
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京都大学エネルギー理工学研究所 木村 晃彦
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酸化物分散強化(ODS)鋼は、微細な酸化物粒子を高密度に分散させた鉄鋼材料であり、高温強度、耐食性および耐照射性に優れているため、次世代原子力システムや核融合炉の構造材料としての利用が期待されている。
近年は、現行の燃料被覆管材料であるジルカロイに替わり、Al添加型のODS鋼を事故耐性燃料被覆管として使用することが検討されている。本講演では、ODS鋼の優れた材料性能を紹介するとともに、事故耐性燃料被覆管の開発の現状について報告する。
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4. 試験炉建設を顧みて(50分)
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日本原子力研究所 田中 利幸
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動力炉開発を胸に秘め、日本原子力研究所に入所したのは、ほぼ半世紀前、二つの試験炉(材料試験炉JMTRと高温工学試験研究炉HTTR)建設に微力を尽くして退職してから15年が過ぎた。様々な思いがあるが、「温故知新」の心を忘れないでほしいという意味で、試験炉建設から学んだことの一端を紹介したい。試験炉の歴史については、日本原子力研究所史、最近の試験炉の動向などは日本原子力研究開発機構のHPに詳しい。
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第二部 技術交流会 (17:30−19:00)
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