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【講演の内容】
第一部 講演会 (13:30−17:15)
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1. 若狭湾エネルギー研究センター加速器施設の現状(50分)
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若狭湾エネルギー研究センター 羽鳥 聡
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エネルギー関連技術や地域産業への応用技術の研究、研修などを目的として、1994年財団法人若狭湾エネルギー研究センターが設立された。1998年に建設の始まった加速器施設は5MVタンデム加速器と200MeV陽子シンクロトロンおよびビームライン群を擁する。タンデム加速器を用いたイオンビーム分析利用、シンクロトロンを用いたがん治療臨床研究、生物照射、宇宙機搭載機器の耐放射線性能評価などが行われている。
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2.中性子とX線を用いた熱流動現象の可視化計測 (50分)
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京都大学原子炉実験所 齊藤 泰司
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中性子は、ほとんどの金属を透過する一方で、水素含有物に感度が高い。したがって、中性子イメージングでは、X線イメージング(レントゲン)では得られない特徴的な可視化計測が可能である。本講演では、主に京都大学原子炉実験所で行われている共同研究を中心として述べ、さらに中性子と相補的な特性のあるX線イメージングおよび、J-PARCを用いたパルス中性子イメージングについて述べる。
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3.抗腫瘍免疫の低線量率放射線照射による抑制を飼育環境変化で緩和する試み(50分)
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(公財)環境科学技術研究所 高井 大策
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放射線照射が生物に及ぼす悪影響の緩和のために、マウス飼育環境のエンリッチメントを行い移植腫瘍排除能を観察したところ、高線量率放射線照射マウスにおける移植腫瘍排除能の顕著な低下が環境エンリッチメント処置により有意に抑制されていることが示された。この結果は放射線被ばくの悪影響に対し生活環境改善による緩和の可能性を示唆するものである。本記載事項は青森県からの受託事業により得られた成果の一部である。
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4. 研究用原子炉の歴史を顧みて(50分)
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元日本原子力研究所 宮坂 靖彦
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我が国の原子力開発利用にとって、研究用原子炉(JRR-1)の初臨界(1957年8月)からまもなく60年を迎え、本年は記念すべき年である。本報告では、すでに役割を果たし廃炉になったJRR-1及びJRR-2、震災後の見直しで閉鎖を決定したJRR-4(3.5MW)及びJMTR(50MW)、ならびに再稼働準備中の改造炉JRR-3M(20MW)及び安全性研究用のNSRRの歴史を顧みる。また、研究炉の重要性について、海外の研究炉の動向を含め原子力技術開発、中性子利用の観点から述べる。
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第二部 技術交流会 (17:30−19:00)
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