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第一部 講演会 (13:30−17:15)
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1. 結晶表面から深さ1nm以内の結晶配向情報を検出する走査電子線顕微鏡観察
(50分)
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関西学院大学 理工学部 先進エネルギーナノ工学科 教授 金子 忠昭
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次世代パワー半導体材料基板(SiCやGaN)の高品質化に向け、単結晶表面の直下1nm以内の1分子層ごとの結晶配向情報(テラス表面終端特性、ステップ端化学的特性、歪情報)を、深さ分解能0.25nm、水平方向分解能1.5nmで検出する、低加速電子線を用いた初めての表面マッピング装置を現在開発している。SiC単結晶を標準試料化することにより,従来のSEM観察では困難であったナノレベルの結晶情報を定量化する手法と可能性について紹介する。
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2.光で鉄の原子核を光速の20%程度まで加速 (50分)
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日本原子力研究開発機構 関西光科学研究所 レーザー駆動粒子線加速研究グループ
(4/1より所属が量子科学技術研究開発機構に変わります。) 西内 満美子
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光(超高強度短パルスレーザー)と、固体薄膜とを相互作用させ、ほぼフルストリップ状態の鉄の原子核が0.9GeV もの高エネルギーにまで加速して取り出せることが実験的に示された。この技術は、既存の加速器イオン源技術ではなかなか達成が難しいと考えられる多価重イオンを、数十フェムト秒という極短時間で作り出し、かつ同時に瞬時に高エネルギーに加速できるため、まったく新しいタイプの小型のイオン源開発として非常に有望である。
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3.レーザーを用いた低侵襲な診断・治療技術の開発(50分)
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大阪大学 大学院工学研究科1、大学院生命機能研究科2、大阪大学 国際医工情報センター3
准教授 間 久直1、 教授 粟津 邦男1,2,3
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レーザーは単色光源であることから、生体内分子や薬剤分子の光吸収ピークにレーザーの波長を合わせることで、様々な分子の中で特定の分子のみにエネルギーを吸収させ、正常な組織には低侵襲な診断・治療を行うことができる。本講演では、中赤外線レーザーによる分子振動の選択的な励起を利用した動脈硬化、早期消化管癌、結石等の診断・治療、および光感受性薬剤と可視光レーザーを用いた光線力学療法によるがんの診断・治療について述べる。
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4. 捏造された直線閾値なしモデルと進化の過程で獲得されたホルミシス(50分)
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就実大学 名誉教授 須藤 鎮世
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福島の一時帰還者に対するモニタリングのボランティア活動を契機に、原点に帰って放射線の影響を調べてみた。その結果に基づき、主に次の3点に重点をおいてお話したい。
@ 直線閾値なしモデルは捏造された根拠のない仮説である。
A 広島・長崎の被爆者の生涯調査は、直線閾値なしモデルを支持しない。
B 放射線が生物にとって有益な適応応答(ホルミシス)を誘導するのは、進化の過程で獲得した恒常性維持の一環と思われる。
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第二部 技術交流会 (17:30−19:00)
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