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40回 放射線科学研究会  

 

主    催:

(社)大阪ニュークリアサイエンス協会
日    時: 平成21年10月16日(金)  13:30〜19:00
場    所: 住友クラブ
大阪市西区江戸堀1-13-10  Tel:06-6443-1986 
 地下鉄四つ橋線肥後橋駅下車 A出口よりすぐ【アクセス地図】
第一部 参加費: 企業 5,000円
協会会員、大学・公設機関 1,000円
放射線科学研究会会員、学生、一般市民は無料
第二部 参加費: 3,500円
  参加を希望される方は、研究会の名前、住所、氏名、所属と第一部・第二部参加の有無を記入してまでメールでお申し込み下さい。

 

 
 
第一部 講演会 (13:30−17:00) 

1. 陽電子ビームによる材料評価研究 〜基礎科学と産業界の接点〜 (50分)

      (独)日本原子力研究開発機構先端基礎研究センター陽電子ビーム物性研究グループ グループリーダー(研究主幹) 河裾 厚男

  材料研究における陽電子評価手法の役割や意義について、講演者の研究開発事例を挙げながら説明します。具体的には、@陽電子評価法の原理、実験方法と理論計算A陽電子ビームの開発 (エネルギー可変陽電子ビーム、陽電子顕微鏡、全反射陽電子回折)B応用例(燃料電池電解質膜、水素吸蔵合金、半導体ドーピング、ステンレス応力腐食割れ、格子欠陥体物性、表面基礎物性など)C将来展望などについて紹介いたします。
 
2.人形峠環境技術センターの現状とこれから (50分)

(独)日本原子力研究開発機構人形峠環境技術センター 安全管理課(研究副主幹) 石森 有

  人形峠環境技術センターでは核燃料関連施設の廃止措置と鉱山跡措置を実施している。この中で、人形峠産ウランを活用した鏡野町のウランガラス産業への協力など、様々な方策を具体化してきた。さらに、小動物のラドン吸入試験設備を開発し、低線量放射線の生体応答に係る研究を進めている。これらの有効活用方策を含めて、人形峠環境技術センターの現状と今後について紹介する。
 
3.低線量放射線による適応応答の機構について(50分)       

大阪府立大学産学官連携機構先端科学イノベーションセンター 放射線生命科学研究室 助教 白石 一乗

  低線量放射線の事前曝露で、次の放射線に対して抵抗性を示す事象を放射線適応応答と呼んでいる。この現象は培養細胞から幾つかの生物種(特にマウス)まで観察報告があり、生物の普遍的な機構であると思われる。細胞系を用いた実験手法により、そのメカニズムが明らかになりつつある一方で、個体で観察されるそれとは異なる点も明らかになっている。講演では、細胞と個体での異なるレベルにおいて観察される放射線適応応答について、相違点に注目して紹介を行う。また、マウスの適応応答における、骨髄幹細胞の役割についてこれまでの実験の経緯を踏まえながら検証を行う。
 
会員サロン (40分)
◇コンプトン散乱法による非破壊検査法

ポニー工業(株)営業本部副本部長 藤本 真也

  コンプトン散乱を利用した検査手法はセキュリティー対策に対応した手法として、世界中で注目されています。特に米国の911(ニューヨーク貿易ビルテロ事件)以降、テロ対策がより一層強化されるなか、これまで透過式X線検査では検出が困難であった爆発物検出を目的としたハイセキュリティー検査装置として採用されています。本講演ではコンプトン散乱法による非破壊検査法をセキュリティーの観点から紹介いたします。
 
第二部 技術交流会 (17:30−19:00)