終了の「その他研究会」

目的:ONSAでは、これまで、放射線科学技術の分野だけでなく、 その他にも応用生体科学や材料科学などの研究会を、適宜、主催して来ました。これらは大阪府立大学の研究分野における研究成果を基に、広く国内の研究者とそれぞれのテーマについて討論を深め、情報交換ひいては産官学間の技術交流の促進に寄与することを目的としています。

◎予定されている研究会の内容は随時 行事等のお知らせ  に掲載します

以下に講演実績のタイトルと要旨をリストしています。

材料科学

応用生体科学

特別講演会

回 研究会(H10.12.9)

回 研究会(H14.3.11)

回 講演会(H11.10.25)

回 研究会(H10.7.22)

回 研究会(H11.7.14)

 

回 研究会(H9.11.19)

回 研究会(H10.10.16)

 

回 研究会(H9.7.24)

回 研究会(H9.12.9)

 

回 研究会(H9.9.10)

 

 

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 第5回 応用生体科学研究会    平成14311日    於住友クラブ

環境負荷低減化農業生産・生物生産流通を目指して 

  現在、環境問題はさまざまな分野で大きくクローズアップされていますが、人間生活における 環境負荷の低減は、人類の生存に関わる極めて重要な問題として捉える必要があります。今回の研究会は、大阪府立大学先端科学研究所生物資源開発センターで行われているプロジ ェクト研究の中から、特に表記の課題に絞った講演を3件お願いしました。お誘い合わせの上、 多数ご参加下さい。 なお、生物資源開発センターは、大学の持つ技術を実用化することを目的に産業界と協力して行うプロジェクト研究の施設です。

1.接ぎ木ロボット開発による稲生産・効率的農業生産について(会員ページ )

大阪府立大学 農学部 西浦 芳史

三国バイオ株式会社 安栗 嘉雄

   

  農業を産業として成立させるためには,植物との対話によりその特性をよく知り,篤農技術における原理を科学という言葉に置き換え,他分野との融合等により新しい技術を生成させていくことが重要である。さらに,そこで得られた新規技術を総合的な体系技術へと連携確立させるためには,科学から植物生産工学、更に植物生産産業工学への展開が必要となる。

 

2.イスラエル型農業システム導入とエコファームについて(会員ページ )

ヒューネット株式会社 櫻井 

 

  ヨーロッパ各国は工業先進国でありながら農業自給率が100%を維持し、農業の自立を進めている。そうした国々に多くの農産物を輸出しているのがイスラエルである。世界の中でも農業先進国といわれるイスラエルの農業の概略とその農業技術の中から、環境負荷の少ない農業技術システムを紹介する。 1)イスラエルという国について 2)イスラエルの農業について 3)イスラエル農業の高い生産性 4)21世紀に向けたイスラエルの農業技術開発。

 

3.安全性を考慮したゼロエミッション型農産物食品流通システムについて(会員ペー )

精糖株式会社 河野 武平

  ルドルフ シュタイナの農業講座「バイオダイナミックの理念」と日本の有機農業並びに現状の農業生産の実態から、野菜の流通改善として非可食部分を除去した無菌物流システム及び果樹園から毎年出る廃材・剪定材を健康食品・機能性食品の素材に作り替える資源の有効利用システムを提案する。

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第4回 応用生体科学講演会
H11(1999)714日(水) 13:0016:30 於NTT大阪内本町会館

 

1.太陽光を用いた炭酸ガス固定によるバイオレメディエーションと高機能性バイオマス生産(会員ページ )

大阪府立大学農学部 宮武和孝、乾 博

人類は産業革命以後、生物が数億年かけて蓄積した化石燃料の燃焼により大量のCOを放出し、その温室効果が引き起こす気候変動による地球環境の悪化が危惧され、その修復が望まれている。本講演では、産業活動により発生したCOを、藻類を用いて、太陽光をより効率的にバイオマスに変換し、これを高度に利用し、既存の素材の代用あるいは新規な用途開発をはかるシステムについて紹介する。

 

2.花の分子育種(会員ページ )

サントリー基礎研究所植物領域 田中良和

遺伝子組換え技術を応用した植物の育種(分子育種)は、従来の育種に比べ、1.広い範囲の生物の遺伝資源を利用できる、2.特定の形質だけを改変できる、の二つの大きな特徴がある。花の育種を、分子育種の観点から(弊社の活動を紹介しながら)概説する。

 

3.香辛料の機能と化学(会員ページ )

大阪市立大学生活科学部 中谷延二

食品の機能には、主に栄養、嗜好および生体調節に関わる機能がある。香辛料は食品に風味を賦与して食嗜好性を高め、食欲増進に用いられてきた。その歴史は有史以前に遡る。香辛料には嗜好特性の他に抗菌性、抗酸化性などの食品保存に有効な機能成分や薬理活性を発現する成分も見出されている。とくに、香辛料成分のガンや動脈硬化症をはじめとする生活習慣病の予防への期待も述べたい。

 

4.免疫反応に基づいたバイオセンサー(会員ページ )

松下電器産業褐注N医療開発推進室 宮崎仁誠

抗原抗体反応に基づく検出方法は、PCR法やATP法に要求される試料の前処理が不要な点で今後も重要な位置を占めると考えられる。なかでも免疫クロマト技術は使用の際全く化学的操作を必要としない点、インキュベーション時間を必要としない点に特長がある。欠点は定量性がないことである。われわれはこの点に注目し、独自の抗体標識色素を開発した。これにCCDカメラとこの画像を自動処理するソフトをリンクさせ、免疫クロマトの定量化に成功した。このシステムを細菌検出に適用した際の感度は10cells/mlであった。さらに培養レスの細菌検査を究極の目標とし、細菌の持つ表面電荷を利用した電場による細菌濃縮技術についても言及したい。

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第3回 応用生体科学
H10(1998)
1016日(金) 13:0016:30 於NTT大阪内本町会館

1.放射線利用による医療用材料の開発(会員ページ )

大阪府立大学先端科学研究所 林壽郎

医療用材料に関する研究は、人工臓器用材料の開発に始まり、その後、臨床化学分析用材料、高分子医薬用材料、細胞工学・免疫工学用材料までを含む広範囲な研究開発が進められるに至った。その中で、放射線化学反応は従来の化学反応とは全く異なる特異性を持ち、生体安全性を基本条件とする医療用材料の開発に極めて有用な手段となる。本講演では、放射線化学反応が医療用材料の開発に如何に活用されているかを、最近の例を挙げて概説する。

 

2.医療用材料の放射線滅菌(会員ページ )

大阪府立大学先端科学研究所 古田雅一

放射線の持つ透過力・殺菌力を利用した放射線滅菌は、温度上昇が小さく有害な残留物が見られないことから、プラスティックディスポーザブル医療用具を中心に、種々の医療用材料の滅菌に応用されている。本講演では、我が国における放射線滅菌の現況について概観すると共に、ISOに基づいた新しい滅菌保証バリデーションの方法について述べ、固定化酵素、ハイブリッド型人工臓器など生体組織あるいは生体由来物質と複合化した新しい医療用材料・人工臓器の放射線滅菌の可能性について述べる。

 

3.人工腎臓と透析療法の現況(会員ページ )

大阪労災病院人工透析室 海本浩一

腎臓、肝臓あるいは肺臓などに重篤な障害のある患者は、血液を一時的に体外へ循環させ、体外で老廃物・病因物質を除去した後、再度、浄化済みの血液を体内に戻すという血液浄化治療を受けている現在、我が国では17万人以上の腎臓患者が人工透析で生命を維持している。本講演では、人工透析の現場から、材料の性能だけでなく人工透析システム全体について、その現状と問題点について概説する。

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第2回 応用生体科学
H9(1997)
129日(火) 13:0016:30 於NTT大阪内本町会館

 

1.眠っている遺伝子は今何を語っているか─個体識別、遺伝病検査、寿命の推定に貢献する最新技術─(会員ページ )

宝酒造()遺伝子解析センター 大島

ヒトのゲノムは約30億の塩基対から成っていますが、90%以上は具体的な機能が分からない、いわば『眠っている遺伝子』というわけです。最近、この『眠っている遺伝子』の役割のようなものが明らかになり、社会的にも大きなインパクトを与えつつあります。今回は、その内の数例について説明します。

 

2.最近のパーティクルガン法の動物細胞への応用(会員ページ )

日本バイオラッドラボラトリーズ()ライフサイエンス事業部  露崎辰也

遺伝子銃HeliosGeneGunは、数μmの金粒子に目的遺伝子を付着させ、この粒子をヘリウムガスの圧力により物理的に細胞内に導入するパーティクルデリバリー法を利用したシステムである。この手法は、遺伝子治療、DNAワクチン、抗体産性、脳機能解明といった分野への応用が期待されている。このシステムについて概要を解説する。

3.新手法ジーントラッパーによる遺伝子ファミリーの検索(会員ページ )

GIBCOBRLライフテックオリエンタル() 顧問 今本文男

機能がにている遺伝子のcDNAは、ドメイン検索によって一斉に捕捉できる。従来法では2〜4週間かかったが、GeneTrapperポジティブ選択キットを用いると、3日間で遺伝子フミリrarecDNAが、従来法よりも5千倍も高効率でクローニングできる。遺伝子ファミリのカタログ作成に有効である。

  

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第1回 応用生体科学講演会
大阪府立大学ニューフロンティア材料研究会第119回講演会
H9(1997)
910日(水) 13:0016:30 於NTT大阪内本町会館

  

1.光合成細菌による太陽エネルギー変換過程−高い効率の種明かし−(会員ページ )

山口大学理学部 三室

 酸素を発生しないで光合成反応を行う光合成細菌は一般にはあまり知られていないが、最適成育条件下では緑色植物をはるかに上回る生産性を示す。その理由は、巧みに作られたエネルギー変換素子とその立体配置、ロスを防ぐ方法など、系全体での高効率化が図られていることによる。本講演ではこの仕組みを解説する。

 

2.太陽エネルギーの水素への変換─光合成細菌による環境調和型水素生産─(会員ページ )

通産省工技院産業技術融合領域研究所 三宅淳

太陽光は無尽蔵で莫大なエネルギー源である。しかし、その密度は薄く広がっているために集めるコストがエネルギー的にも経済的にも高くつく。光合成微生物は自ら増殖し光合成組織を作り、高効率で水素を発生する能力を有し、エネルギーを集める方法として期待されている。通産省/地球環境産業技術研究機構において行われている「環境調和型水素製造プロジェクト」を例にとって研究の現状を解説する。

 

3.光合成細菌による環境修復と有用物質の生産(会員ページ )

広島電機大学化学教室 佐々木健

光合成細菌を用いて、食品工業廃液、畜産廃液、都市下水汚泥などの処理を行うと同時に、ビタミンB12、カロチノイド、ユビキノン及びアミノレブリン酸など、医薬品(心臓薬及びガン治療薬等)や健康食品資材を生産する技術、さらに、現在行っている河川や海底に蓄積されたヘドロから、光合成細菌を用いて生分解性プラスチックを生産する最近の研究成果を紹介する。

  

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