第1部 講演会 14:00〜 |
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1.量子ビームを用いたPEFC用電解質膜とその特性
〜ハイブリッド型電解質膜とナノ空間制御型電解質膜〜 |
大阪大学産業科学研究所 客員准教授 大島 明博
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フッ素系高分子に対して各種量子ビームを酸素不在下で照射することでラジカルを生成させ、そのラジカルを開始点としてグラフト
重合を行うことで、燃料電池用の部分フッ素化電解質膜を合成することができる。本講演では、@得られた部分フッ素化電解質膜を
マイクロオーダーで微粉化し、アイオノマーとブレンドすることで得られるハイブリッド型電解質膜ならびに、A量子ビームの媒体中
へのエネルギー付与のシミュレーションモデルから設計して合成したナノ空間制御型電解質膜について報告する。
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2.量子ビームを駆使した燃料電池用グラフト型電解質膜の開発 |
日本原子力研究開発機構 量子ビーム応用研究部門
環境・産業応用量子ビーム技術研究ユニット 高性能高分子材料研究グループ
前川 康成 |
置型燃料電池や燃料電池自動車への適用を目的に、量子ビームの合成機能(電子・γ線グラフト重合)と解析機能(中性子・X線小角散乱等)
を駆使した、高耐久性グラフト型電解質膜の研究・開発について報告する。また、グラフト型電解質膜の新たな分解挙動を利用することで、
これまで解析例のないフッ素系電解質膜に結合したグラフト鎖構造やそのグラフト重合機構の解析が可能となってきたので合わせて紹介する。
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3.高分子固体電解質材料の開発とポリマーリチウム二次電池への応用 |
三重大学 大学院工学研究科 分子素材工学専攻 教授 伊藤敬人
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リチウムイオン二次電池は、高エネルギー密度・高出力の高性能二次電池として期待され電気自動車用や携帯エレクトロニクス機器の大型、
小型電源として研究開発が行われているが、発火事故に見られる様に、リチウムイオン二次電池の安全性の確保が重要な課題となっている。
安全性を高めるため有機電解液への難燃性化合物の添加、難燃性有機溶媒やイオン液体の使用、高分子(ポリマー)固体電解質や無機固体
電解質の適用などがあるが、高分子固体電解質は、柔軟性、弾性、加工性に優れ、電池の薄膜化、形状自由化の利点を有しており注目され
ている。本講演では、高分子固体電解質の解説、高イオン伝導化に関する研究動向、及びそれらのポリマーリチウム二次電池への応用につ
いて、私たちの研究開発も含めて紹介する。 |
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第2部 技術交流会 17:00〜 |
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