第41回 UV/EB研究会 (終了しました)

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主    催:

(社)大阪ニュークリアサイエンス協会
平成21年6月5日(金)  13:30〜19:00
場    所: 住友クラブ
大阪市西区江戸堀1-13-10  Tel:06-6443-1986 
 地下鉄四つ橋線肥後橋駅下車 A出口よりすぐ【アクセス地図】
参加費: 第1部 講演会 6,000円
 協会会員及びUV/EB会員 3,000円
 大学・公設研究機関 2,000円
 放射線科学研究会会員、学生、一般市民は無料
第2部 技術交流会 3,000円
  参加を希望される方は、研究会の名前、住所、氏名、所属と交流会参加の有無を記入してまでメールでお申し込み下さい。

 

【講演の内容】 

第1部 講演会  13:30〜
1.フラーレンおよびフラーレン複合材料の調製と光物性

岡山大学大学院 環境学研究科 准教授 高口 豊

 サッカーボール型分子として知られるフラーレン(C60)は光電子受容体として高い機能を有することが知られている。本講演では、フラーレンおよびフラーレン誘導体の光物性を利用した材料応用について述べる。特に,水分散性フラーレンウィスカーの調製をはじめとする材料の形態制御と分散性の付与や、光誘起電子移動を利用する材料設計についての最新の研究について紹介する。
 
2.マイクロ波光触媒法による新しい環境保全技術

   東京理科大学 総合研究機構 講師 堀越 智

 光触媒(TiO2)は処理速度の問題から水処理への応用は進んでいない。この問題を解決するために電子レンジや通信に利用されているマイクロ波を利用した。化学反応においてマイクロ波は迅速加熱の手段とされているが、光触媒反応においてはマイクロ波独自の効果があることを示唆した。また、マイクロ波のエネルギーで紫外線を発生されるマイクロ波励起無電極ランプを試作し、マイクロ波光触媒法に利用した。通常の光触媒反応を数十倍に促進させることに成功した。
 
3.フッ素樹脂の放射線加工

大阪大学産業科学研究所 阪大複合機能ナノファウンダリ 特任研究員 大島 明博

 テフロンに代表されるフッ素樹脂は、放射線照射による分解する典型的な材料であるが、特殊条件下で照射を行うことで、橋架け処理を行うことができる。本講演では、放射線橋架けによるフッ素樹脂の改質とその応用について、実例を挙げて報告するとともに、最近の量子ビームを用いたフッ素樹脂のマイクロ・ナノ加工についても紹介する。 
 
4.陽電子消滅法を利用した機能性高分子材料の評価

大阪大学大学院工学研究科 環境エネルギー工学専攻 教授 西嶋 茂宏

 陽電子消滅法は,陽電子・ポジトロニウムの寿命および消滅γ線の光電ピークの形状によって、材料の空間構造および電子状態の評価を同時に行えるという特徴を持つ。これまで、極低温用エポキシ樹脂の選定基準、生体高分子の含水に伴う構造変化,大環状化合物の構造の解析、および固体高分子電解質膜の劣化の機構の解明を行ってきた。これらの結果から、高分子材料の機能や性能の発現を反映する情報が得られることが示されつつある。ここでは上記の解析事例について述べ、その応用の可能性について議論する。
第2部 技術交流会 17:30〜