保物セミナーin若狭 平成11年10月20日
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| 安全と安心の乖離 (一般生活者と原子力研究者の意識調査) 電 子 科 学 研 究 所 若狭湾エネルギー研究センター 辻 本 忠 |
1.概要 原子力の技術的安全と社会的安心の乖離がどのような実相を呈しているかを明らかにするための意識調査を行った。安全と安心の乖離は極めて多面的であり、単一の要因のみで説明されるものではないが、ここでは一般峻u_wakasa_tsujimoto4s.jpg" width="550" height="1478" border="0"> 質問1 : あなたはこれからのエネルギー源として「原子力発電」を推進するこ とに賛成しますか、反対しますか。 回答1 1 賛成 2.反2対 3.その他 質問2 もし仮にあなたの住んでいる市町村に原子力発電が(さらに)出来ることになったら、あなたは賛成しますか、反対しますか。 回答2 : 1.賛成 2.反対 3.その他 (4)原子力発電所事故の発生推測確率分布 原子力発電について人命に関わるような事故が起こる確率について、巾般生活者と原子力研究者の回答の分布を図7に示す。両者間での分布に著しく異なっている事がわかる。一般生活者の常識は常にネガティプ志向である。原子力研究者は原子力発電についての知識があるので、事故の発生推測確率は低い。しかし、今度の東海村臨界事故で様相は変わるかも知れないが。 ![]() (5)原子力発電所事故の推定規模 原子力発電について一回の事故害で死亡する人の数について、一般生活者と原子力研究者の回答の分布を図8に示す。この結果によれば、一般生活者は事故による死亡者数は極めて多いものと思っている。 ![]() (6)原子力発電所事故の事故による年間推定死亡者数 事故確率と事故規模の積は単位時間あたりの死亡者数に比例する。図9は日本国内において、原子力発電所事故による年間推定死亡者数を示したものである。原子力研究者は死亡者数はほとんどないと思うが圧倒的であるいが、一般生活者は有ると思っている。 4.まとめ 技術的安全と社会的安心の乖離を解消するために、国、自治体、電力等で一般住民に対して原子力の理解を得るための活動が非常に精力的に行われている。さらに原子力学会等に置いても、住民と専門家の橋渡し役としてオープンスクール等を催して活動している。 しかし、総理府が平成11年8月21日発表した「エネルギーに関する世論調査」によれば国民の7割が原子力発電に不安をもっていることがわかった。これは1978年に実施した世論調査より増加している。今までの活動を考え直す必要があるのではないだろうか。 今回の調査結果からでもわかるように、これからは原子力を知覚として理解して頂く必要があるのではないだろうか。それには一般住民を対象に原子力の正しい教育を行う必要があるのではないだろうか。それには小学生の高学年および中学生程度より正しい教育が必要ではないかろうか。これには学校で行う教育と課外教育とがある。前者について次世代の教育として、別のテーマで議論を行うので、ここでは、課外教育について述べることにする。 これからの住民教育は住民からの素朴な質問に答えなければならない。それには既成概念を捨て、住民の言葉で答える必要がある。それには、前提条件として、住民より信頼され、尊敬されている人が必要である。そして住民の立場にたち、正しく、判りやすく、住民の言葉で答えてあげる人を育成する必要がある。この様なことをする組織を安心科学アカデミーである。安心科学アカデミーの概略図を別紙に示す。 ![]() ![]() ![]() |