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第一部 講演会 (13:30−17:15)
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第68回 放射線科学研究会概要</span)
平成31年4月17日(水)住友クラブ
1. 放射線によって生じるDNA損傷の可視化と定量方法の確立(50分)
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量子科学技術研究開発機構 関西光科学研究所 中野 敏彰
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放射線は飛跡に沿って分子を電離することから、照射された細胞では、飛跡と重なるDNA部位に高密度な損傷(クラスター損傷)が生じると考えられている。しかし、実験的に高密度損傷の存在を実証した研究はない。そこで私は、原子間力顕微鏡(AFM)を用いクラスター損傷を個別に可視化・検出方法を確立し、放射線を照射したプラスミドに生じた損傷の解析を行った。本講演ではこの結果についてお話する。
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2.高レベル放射性廃棄物低減に向けた基礎研究と今後 (50分)
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理化学研究所 仁科加速器科学研究センター 櫻井 博儀
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原子力発電所などで生じる長寿命放射性核種の問題は我が国のみならず世界的な課題である。2013年より理化学研究所ではこの課題に挑戦している。加速器を利用した核変換システムを念頭に、長寿命核種を安定もしくは短寿命核種に変換するための核反応データの取得、核変換用大強度加速器の設計などを行っており、これらの研究開発の内容と今後について紹介する。
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3.重力波と同時観測されたガンマ線バーストの正体は?(50分)
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京都大学 基礎物理学研究所 井岡 邦仁
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アインシュタインが一般相対性理論を提唱して100年目の2015年9月15日に重力波が直接検出された。2つのブラックホールが合体したのである。さらに2017年8月17日には2つの中性子星の合体からの重力波も発見され、同時にガンマ線バーストなど、あらゆる波長の電磁波も観測された。本研究会では、重力波の発見から始まった怒涛の発展と興奮を将来展望も含めてお伝えしたい。
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4. 次世代のための効果的なエネルギー教育をめざして
〜エネルギーリテラシー研究より報告〜(50分)
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エネルギーリテラシー研究所 秋津 裕
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エネルギーの安定供給と地球温暖化問題に対処しながら適切なエネルギー選択をするめには、エネルギーリテラシーが必要となる。しかし、エネルギーや環境,原子力や放射線といった社会全体で取り組む課題は、個人の行動とその結果の結びつきが見えづらいため、知識があっても行動には結びつかないことがわかっている。行動に結びつく効果的な教育を提供するには、人々のエネルギーリテラシー構造を知る必要がある。
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第二部 技術交流会 (17:30−19:00)
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