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【講演の内容】
第一部 講演会 (13:30−17:30)
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1. プロトンビームライティングによる多種多様な材料の微細加工・改質と応用(50分)
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芝浦工業大学 工学部電気工学科 西川 宏之
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プロトンビームライティングは、百万ボルト級の静電加速器で加速した陽子の直進性と物質中での高い反応性を活かした直接描画技術である。多種多様な材料を対象に、高アスペクト比加工や長深度における改質により、ミクロン・サブミクロンスケールのピラーアレイ構造による誘電泳動デバイス、マイクロレンズアレイ、光導波路の形成等に関する講演者らの取り組みを紹介する。国内外における当該技術の研究動向についても報告する。
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2.イオンマイクロビームの応用 (50分)
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量子科学技術研究開発機構・高崎量子応用研究所 佐藤 隆博
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量研高崎量子応用研究所のイオン照射研究施設では、サイクロトロンに接続された2つの高エネルギー重イオンマイクロビームシステム、3MVタンデム加速器に接続された重イオンマイクロビームシステム及び3MVシングルエンド加速器に接続された軽イオンマイクロビームシステムを開発し、生物細胞等の複雑な内部構造をもつ系内の局所分析や局所照射効果の研究に用いている。本講演では、これらの最近の研究について紹介する。
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3.酸化物中のイオントラック構造と微細組織発達(50分)
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九州大学大学院 工学研究院 安田 和弘
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酸化物は耐照射損傷性に優れ、新型核燃料や長寿命核種核変換材料として期待されている。これらの材料の使用中に発生する核分裂片は70-100 MeVの高エネルギーを有し、殆どのエネルギーを電子励起によって失いながら照射欠陥を形成する。本講演では、核分裂片を模擬した高速重イオンを照射した酸化物中の照射欠陥(イオントラック)の構造を原子レベルで示すと共に、電子励起損傷の重畳に起因して発達する微細組織変化について議論する。
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4. 放射光による反応観察を活かした材料開発(50分)
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高エネルギー加速器研究機構・物質構造科学研究所 木村 正雄
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電子を加速した際に発生する放射光(X線)は、(1)任意のエネルギーが利用可能、(2)非常に強度(高輝)が強い、(3)平行光である、(3)パルス光である、等の優れた特徴を有しており、それを活かした様々な反応の観察が可能となる。本講演では、(a)湿潤環境でのその場観察、(b)高温・ガス雰囲気でのその場観察、(c)非平衡の時分割測定X線、の例を取り上げ、材料開発に及ぼすインパクトも含めて紹介する。
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第二部 技術交流会 (17:30−19:00)
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